DV(ドメスティック・バイオレンス)のカウンセリングは名古屋聖心こころセラピーへ


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DV ドメスティック・バイオレンス Writing By Kitayama

DV(ドメスティック・バイオレンス)とは「家庭内暴力」を指します。
家庭内暴力となれば「思春期の子供による暴力」や「親による子供の虐待」まで全てDVに含むこともできますが、一般的には「配偶者や恋人など親密な関係にある人からの暴力」を「DV」として定義しています。被害者は女性であることが圧倒的に多いのですが、最近では「女性」から「男性」への逆バージョンの暴力も増加しています。DVについては、テレビや新聞などで見かけることも多々ありますが、多くの人がそれを他人事のように感じているのではないでしょうか。ごく一部の家族内で起こっていると思われがちなDVは、実際に一見何の問題もないような家庭で起きているのが現実です。現在日本では、男性から身体的暴力を受けたことのある女性は26.7%いるとされ、4人に1人が被害を受けていると考えられます。また、繰り返しの継続的な暴力を受けたことのある女性は10人に1人いるとされ、その被害状況は深刻です。
DVが起こる背景には、古くからの日本の社会制度が関係しています。経済的・社会的に男性が優位という社会構造が「子育てが女性の役割」「妻は夫を世話して支える存在」といった役割分担の考え方を生み出してしまい、現在でもこのような考え方が文化的に根付いてしまっているのです。そのため、攻撃性や暴力性が“男らしさの証”であるような日本文化が長期に渡ってDVを許してきたと考えられます。
DVとは決して単純な喧嘩なのではなく、加害者が被害者へ“一方的”に暴力をふるうことです。被害者はその暴力(DV)により、予測不能の暴力に常に怯えながら安全とは無縁な日々を送り、心身ともに深刻なダメージを受けることになります。
長期に渡りDV被害を受けてしまうと、DVそのものに慣れてしまい、被害者女性は「私が悪いから殴られるんだ」というような歪んだ考え方をしてしまいます。その結果、うつ病などの精神疾患を発症し、ますます身動きがとれない状況に陥ってしまうのです。男性優位な社会によって、単純な夫婦喧嘩とみなされることも多いDVが、時として生死に関わる深刻な問題を引き起こすことも少なくありません。


DVのサイクル

加害者は一日中暴力を振るい続けているのではなく、DVにはサイクルがあると言われています。暴力を振るった後「もう二度としない」と謝罪する時期があります。これを「ハネムーン期」と言い、陽気で優しい男性に戻り愛を語るため女性はつい安心しそれを受け入れ許してしまいます。しかし「ハネムーン期」は長続きせず、加害者はまた様々な怒りを溜め込んでいきイライラし始めます。この時期を「緊張形成期」と呼び、椅子を蹴るなどの攻撃的な行動を見せ始め、緊張が張り詰めた状態になります。その攻撃的な行動がエスカレートしていき、我慢ができなくなると「爆発期」に入り、激しい暴力が起こります。「爆発期」では、加害者は「お前が悪いからいけないんだ」と暴力を振るう原因は被害者にあると常に主張をします。

「ハネムーン期」→「緊張形成期」
↖      ↙
「爆 発 期」

・・・・・・延々繰り返されます。


DVの種類

DVと聞けば一般的に「殴る・蹴るなどの身体的暴力」というイメージを思い浮かべますが実際にその“暴力”の形は「身体的暴力」とは限らず、大きく5つのDVに分類することができます。


【身体的暴力】

一番オーソドックスなDVのイメージが強いものです。
殴る・蹴る・物を投げる など加害者が被害者に一方的に暴力を振るいます。
傷害罪となりうる暴力で、被害者の根本が折れてしまい肉体的だけに留まらず、精神的にも相当にダメージを負います。


【心理的(精神的)暴力】

心理的DVとは、自分に気に入らないことがあれば、もしくは相手が自分に従わなければ恫喝、脅す、恥をかかせる、無視、命令口調で罵倒する、携帯・パソコン・メール・持ち物を無断でチェックする、などのいづれかがひとつでもあれば心理的DVに該当します。被害者の自尊心を崩壊させ、精神的ダメージを与える暴力です。


【性的暴力】

性的DVとは、「パートナーにセックスを強要する」「偏った性癖を相手が望まないにも拘らず従うまで強要する」「避妊に協力しない」「異常な嫉妬心を抱く」「望みもしないアダルト画像・映像をなどを見せる」など、それらをの要求を相手が飲まなければ次には「心理的DV」「精神的DV」に移行していきます。身体的・精神的に大きな苦痛や屈辱感を与える暴力です。


【経済的暴力】

経済的DVとは、加害者側が給与所得などを独占的に管理し、生活費などを日々の必要最低限しか渡さない。預貯金は全部自分のものだと言い張る。被害者が外で働くことを嫌い禁じる。加害者がお酒やギャンブルに生活費をつぎ込み被害者を困窮させる。など常に被害者への経済的な自由を許さない暴力です。 被害者は加害者に従わなければ生きては行けない図式を作るのが狙いとなります。


【社会的暴力】

社会的DVとは、加害者が被害者の人間関係や日常の行動を把握し絶えず監視する。友人や親兄弟親戚などの人との付き合いを制限し認めたもの以外を禁止させる。携帯電話やパソコンの所有を禁じる。など被害者を外の世界から隔離しようとし、まるで軟禁状態を作り出す行為と言えます。自立心や自己判断力を奪い、被害者の社会との関わりを分断させようとする暴力です。


DV被害者の心理

被害者はDVを受けているのにも拘らず、その状況から抜け出すことが中々出来ません。また、一度離れることが出来たとしても、また加害者の元に戻ってくるというパターンがよく見受けられますが、このような行動は相手に対する複雑な心理や恐怖感が引き起こしています。
被害者の中には、自分自信ががDVを受けていることに気付いていない方も多くいらっしゃいます。長期に渡ってDVを受け続けると、それが当たり前となってしまい酷い目に遭ったとしても

「私が悪いから夫を怒らすんです」
「彼もストレスが溜まってるから仕方がない」
「相手の家庭環境に問題があったからこうなる気持ちもわかる」
「相手は精神的に病んでいる救えるのは私しかいない」
「暴力を振るうのは私を愛しているからだ」

などと様々な自分なりの解釈で相手を理解してしまい、その後、加害者は「ハネムーン期」に移行し優しい態度に戻るため、被害女性はつい安心して再び期待してしまいます。また、自分がDV被害者であると分かっていても、現状から抜け出せないタイプの人がいます。この環境から離れたいと強く思ったとしても、加害者から「暴力を振るわれていることを人に話したら殺す」などと脅されているために「別れようとしたら殺されるかも知れない」と恐怖に襲われ、誰にも相談できなくなってしまいます。仮に、別れる事が出来たとしてもその後の報復を恐れるために、行動を起こすことが出来ません。
子供がいる家庭では「子供のためには父親が必要」「子供のために我慢しなければ」と感じ、何があっても我慢し続け、加害者との生活を仕方なく過ごす方もいます。或は最低限の金銭しか与えられてないために逃亡資金すら用意が出来ないケースも多くあり、ましてや当座の生活資金などある訳もありません。繰り返しDV被害に合っていると、被害者の精心状態が不安定になることは言うまでもありません。自尊心の低下や、問題に対処できない無力感から、自立した生活を営むことに不安を感じてしまい、この悲惨な状況から脱出できなくなってしまいます。


DV加害者のタイプ

「DV加害者とは特殊な人」と思われがちですが、決してそうではありません。
DVの加害者は決して反社会的な雰囲気を前面に押し出しているような、見た目で直ぐに分かり易い人とは限りません。その多くは、普段周囲の人達からの印象はむしろ真面目で冷静な人だったりします。DVが原因でそれが警察沙汰などになった場合には、周りの人を驚かせることになります。加害者になる人は、職業や学歴、年齢も多岐に渡りますが、性格的には「嫉妬深い」「男尊女卑の考えが強い」「責任転嫁をする」「批判的な言動を繰り返す」「弱いものいじめをする」という共通点があります。


「嫉妬深いタイプ」の人は、出会いの頃、付き合い始めの頃には非常に優しいのですが、そのうちに相手を好きだからという理由で、徐々に被害者の私生活に深く入り込んでいきます。やがて被害者の日常行動を制限或は監視し、交友関係を断たせることで、被害者を孤立させ、自分だけの物にしようとしていきます。社会的DVや経済的DVの傾向があります。

「男尊女卑の考えが強いタイプ」の人は、パートナーが外で仕事をしたりすることや、何かに向けて勉強すること、など自立に向かうことを嫌います。それもその筈、女性に自力で生きていかれれば、自分の優位性が危ぶまれるからです。そしてこのタイプの人は、自分よがりな性的DVや経済的DVをする傾向があります。



「責任転嫁するタイプ」は、自分の暴力や暴言、経済的封鎖、行動の制限などの全てをパートナーのせいにします。人生で問題に直面した時に自分で責任を取らず、自分の問題を人のせいにする傾向があり、自分があたかも被害者のように主張しますので、論理的な意見交換が全くできません。全てのDVの要因を秘めています。


「批判的な言動を繰り返すタイプ」の人は、批判や悪口が多く、被害者を侮辱したり、人前で恥をかかせたりします。酷い場合には子供の前でもそれを実行します。被害者はこういった心理的暴力を受け続けることで、尊厳や人格が酷く傷つけられ、自己否定感が強まり、精神的ダメージを負い「無力感」「虚無感」に支配されていきます。 心理的DVとなります。


「弱いものいじめをするタイプ」は、弱者に対しての優しさや思いやりがなく、いじめや虐待を平気で行ってしまいます。罪悪感を持つことは少なく、相手のダメージを冷静に見極めつつ酷い暴力や暴言を進行させます。動物虐待などの傾向もあります。また差別意識も高く自分より下と見れば蔑み侮辱的な態度をとります。性的DV・身体的DV・精神的DVなどが強く出ます。


このように加害者にも様々なタイプがありますが、加害者によってタイプの表れ方は異なり、その時の気分や状況によって様々に態度が変化します。


DVの家庭が子供に与える影響

「自分の父親が自分の母親に暴力をふるう・暴言を吐き侮辱する」
おそらく、その時子供の状況は、部屋の隅でおもちゃやゲームで遊んでいる、本を読んでいる、テレビを観ていることでしょう。
「子供は意外と平気で気にしてはいないです」・・・とんでもない発想です。
子供は全部「フリ」をしているのです。おもちゃやゲームで遊んでいる「フリ」、本を読んでいる「フリ」、テレビを観ている「フリ」、全部フリをしているだけです。
家族を守る父親が最愛の母親に攻撃を加えているという、この信じられない光景を必死に「フリ」をして耐えているのです。次第に子供は内向的・人間不信・閉鎖的になるなど様々な精神的障害を負う結果になります。

そのように家庭にDVがあれば、当然それを目撃した子供には計り知れない深刻な精神的ダメージを及ぼします。夫の暴力・暴言などは妻にだけでなく、多くの場合子供にも向けられる場合もあるため、「児童虐待」に繋がってしまうことも少なくありません。実際にDV家庭において、親からの身体的虐待を受けている子供は6割から7割もいるとされており、精神的虐待に至っては100%全員が受けていると考えられます。“暴力”で問題を解決することを学んでしまった子供は、将来DVの加害者になる確立が非常に高いことは間違いありませんが、たとえ他者に暴力を振るわなくても、母親であれば児童虐待、自傷行為、薬物やアルコール依存などに陥ってしまう危険性があります。子供の健やかな成長を願うためにも、DVの連鎖を断ち切らなければいけません。


DVの心理・共依存

DV加害者は「劣等感」「コンプレックス」が非常に強いため、人を攻撃したり、自分は凄いんだ偉いんだ、などを常にアピールすることでしか「優越感」を感じることが出来ません。DV加害者にとって“暴力”とは、自分が人より優秀である証であり「劣等感」を消すための手段となっています。加害者は、自分より確実に弱い相手を選び、暴力によって相手をコントロールしようとする点で、DVは「いじめ」とよく似た構造だと言えるでしよう。加害者は自分の「自尊心」を得るためにパートナーを苦しめますが、ただの暴力や暴言だけでは当然被害者は逃げ出してしまうためフォローもする場合があります。「本当に悪いことをした」と優しく相手に許しを求め身体の傷や心の傷を慰めたりもします。

一方、DV被害者にも、暴力・暴言などを受け入れてしまう心理、または逃げ出すことが出来ないといった傾向がありますが、それは「この人に見捨てられたら生きていけない」という“見捨てられ不安”によるもので、被害者自身も「自分はダメな人間だ」「叱られて当然の人間」と思い込んでいるため、たとえ暴力を振るわれたとしても相手にしがみついてしまうのです。つまり、加害者も被害者も強い“劣等感”を抱えていて、それが違う形で表現されていると考えられます。
何度もDVが繰り返されれば、お互いが「劣等感」を埋めるための道具になっていき、依存関係「共依存」が形成されます。
DVをする側もされる側も、幼少期にDVや虐待を受けているケースが多々あり、親から無条件に愛されなかった子供は、「自分には価値がないんだ」と劣等感を抱くようになります。
また、人との健全な交流が少なかったために、偏った手段でしか対人関係を築く事ができません。また、DVだけでなく親が過保護や過干渉である場合も、子供は精神バランスを崩しやすくなり、過度に批判をされては“劣等感”を感じるのは当然の結果であり、親に対する怒りや不満を抑圧したまま大人となり、潜在的に「怒り」を内在化し、ストレスを感じると攻撃的な性格になってしまいます。
DV加害者も被害者も「満たされない欲求」をお互いに求めようとしますが、暴力や依存によって得られる満足感は一時的であることを認識しなければいけません。


克服にむけて

DVの被害者の方の中には、辛いのにも関わらず相手と別れられない人が多くいらっしゃいます。特に夫婦の場合、離婚に対して世間からの否定的な見方があるために、簡単に関係を断ち切ることが難しいかも知れません。しかし加害者も被害者もその関係に「幸せ」を感じられないようであれば、当然関係を離婚など「離れていく」方向で考えるか、もしくはDVの加害者被害者の「原因」を取り除く方向で取り組むのか、いづれにしても不幸な関係を見直すことが必要になってくるでしょう。
お互いの気持ちの整理が図られるよう環境を整えることも重要ですが、心の奥に潜在するDV加害者も被害者も共に「劣等感」や「不安感」を改善していかなければDVの根本解決には至りません。名古屋聖心こころセラピーでは、幼少期からその家庭の中で身に着けてしまった不幸にに向かう歪んだ考え方を修正することで、自己肯定感を高めることにより気持ちに余裕を持つことが出来れば、DVは収まる傾向を示しパートナーとの依存状態から互いを尊重しあう関係を構築していきます。



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