性依存症・セックス依存症カウンセリング

性依存症・セックス依存症とは、仮そめの肉体関係による開放感や幸福感を求め、異性との性的な関係を衝動的に、あるいは慢性的に繰り返す状態です。その行為が終われば幸福感は即座に去り、寂しさや虚無感、罪悪感に苛まれ自己嫌悪に陥ります。

目次

性依存症の先には、深い「空虚感」が宿る

セックスには、お互いの愛情に基づいた「愛のあるセックス」と、そうではない「愛のないセックス」があります。
愛のあるセックスには最上の喜びが得られ、愛のないセックスには虚無感・自己嫌悪だけが残ります。性依存症の人は愛のない性的行為を何度も何度も繰り返します。

男女とも満たされない感情を持っている場合には、手っ取り早くその欲求を満たすだけに性行為を行うことで、性行為の相手やあなたの恋人や伴侶の心や身体を深く傷つけている行為でもあることを自覚することが必要です。もし自分自身、または恋人や伴侶が性依存症に該当する疑いがあるのであれば、行く末は不幸な方向にしか行きません。

虚無感 自己嫌悪

女性の性依存症:その特徴と背景

「好きでも無い相手の誘いを断れず受け入れてしまい、行きずりの肉体関係を持ってしまった…」こんな経験、身に覚えがあなたにはありませんか?
性依存症・セックス依存症とは、性衝動を自分でコントロールする事が困難で主体性の無いセックスをしてしまう状態を指します。

性依存症・セックス依存症には次のような特徴が現れます。

  • 別れた彼に誘われてセックスをする
  • 性的行為の時だけに自分の存在理由を確認できる
  • 喧嘩をした直後にセックスを利用して仲直りをする
  • 性への衝動が高まるとコントロール出来ない時がある
  • 終えた瞬間自己嫌悪に陥り、虚しさや後悔に襲われる
  • イライラしたり落ち込んでいる時にセックスしてしまう
  • 初めて会った人でも性的関係をもってしまうことがある
  • セックスの際にリスクやデメリットを考えられなくなる
  • 仕事で失敗したり、何かでひどく落ち込んだりした時に、まるで自暴自棄になるかのように、行きずりで異性との関係を持ってしまったことがある

性依存症・セックス依存症は、世間の目から見ると女性であれば「男好きの貞操観念の薄い軽い人間」との印象を持たれてしまいますが、実際にはそうでは無く、心の問題が引き起こす衝動性も多分に含まれる行動です。性依存症・セックス依存症に陥る多くの女性には、さまざまな心理的な要因が見られます。

性依存症は、ストレスからの「脱出手段」?

性依存症に陥ってしまう理由の1つとして、セックスが愛し合う行為では無く、落ち込みやイライラというストレスを解消する手段となっている事が挙げられます。その行為は他の行動で得られない程に強烈な開放感や快感を得ることが出来る為、依存症者は「救われた」と感じ幸福感が得られます。

またセックス依存症の場合高揚感だけで無く、日常生活のイヤな事から目を背ける事が出来る為「現実逃避」の手段となってしまいます。家庭でも夫が仕事のストレス解消の為に自分勝手な欲望を満たす目的に妻を利用している場合も相当に問題です。

「ストレスから解放されたい」「苦しみから逃れて快楽を得たい」という気持ちは、ドラッグやギャンブルの依存症ではよく聞くことですが、依存対象が「性」に置き換わったことによる要因や背景に大きな違いはありません。
ストレス社会と呼ばれる現代。自分も他人も傷つけるような行為ではなく、適切なストレス解消法や自身との向き合い方を身に付ける必要があるでしょう。

性依存症は、自分の「存在価値」を高めるための手段?

性依存症の場合、深層心理にあるコンプレックスや劣等感をかき消すためにセックスをする事があります。男性はセックスにより女性を支配した気分になる事で「自分は男なんだ女性よりも上なんだ」「自分には力があるんだ」と無意識的な確認作業をします。

女性の場合は相手に求められることで「私にも女としての魅力があるんだ」「私には女性としての価値があるんだ」と感じる事が出来ます。

また、顔や身体などの容姿や人との付き合いが長続きしないなどの内面的なコンプレックスを強く感じていたとしても、セックス中は一人の人間として見てくれている、という感覚に浸ることもできます。

このようにセックスは心の奥底にある劣等感やコンプレックスをあっという間に払拭する力がある為、性依存症者は益々本来では無いセックスの魔力に引き込まれてしまうのです。

しかしその先にはやはり「虚しさ」が訪れます。セックスにより自分の存在価値を高め、自分の居場所を確かめたとしても、やってくるのはそうではない現実と虚無感や自己嫌悪であることが性依存症の大きな特徴です。

性依存症:「愛」を感じるための、歪んだ手段?

性依存症が他の依存症と大きく異なることとして、愛情の枯渇が挙げられます。セックス依存症の方の心の奥には「自分は愛されていない」という自己無価値感(自己否定感)が存在しています。

子どもの頃に親の愛情を十分に感じられなかったり、家族間に何らかの問題(両親の不仲、虐待、過保護、兄弟差別など)があると、子どもは慢性的に自信の無さや寂しさを感じ、大人になっても無意識的に親の「愛」を求め続けてしまいます。

セックス依存症の方はそういった満たされない感情を無意識にセックスという手段で必死に埋めようとしているのです。では、なぜセックスなのでしょうか。心の穴を埋める道具としては、アルコールやギャンブルもありますが、セックスはそれらとは違い、人との繋がりを直接的に感じる事が出来ます。

その為、性依存者の方には「愛されている実感」を得る最も有効な手段として手放せません。ドラッグやギャンブルなど他の依存症との大きな違いは、この「愛されている実感」と「肌身に感じる温もり」を感じることができることです。

しかし問題なのは、そこで得られる満足感や安心感は「一時的」であると言う事です。その為に、行為が終われば虚しさや罪悪感でいっぱいになり自己嫌悪に陥ってしまいます。
「愛されている」と感じた直後に、「いつまでも私のことを好きでいてくれないかも知れない」との思いが湧いてきて、次第に「見捨てられるのではないか」という強烈な不安に支配されます。そして辛い気持ちがどんどんと本人を襲い始めます。

そして「こんな苦しい思いをするならもう止めよう」とその場では思うのですが、寂しさを感じるたびに我慢する事が出来ずまた同じことを繰り返してしまいます。愛を求め何度セックスを繰り返していても心から満足することは決してありません。そればかりか、繰り返す度に自分を責めるようになり心が苦しくなっていくことでしょう。
もうこれ以上自分を苦しめない為にも、現実やネガティブな感情から逃げるのでは無く、しっかりと自分と向き合って行かなければなりません。

性依存症に秘められた、多くの危険性

性依存症は自分ばかりで無く、家族や相手となった見知らぬ人にも深刻な被害をもたらす場合があります。

例えば、

  • 望まない妊娠
  • 様々な性病感染
  • パートナーや子どもへの性的虐待
  • 過度な性行為による身体への負担
  • 経済的問題(風俗店に行く為の借金など)
  • 異性問題での会社や世間への信頼信用の失墜
  • 異性関係を巡る不倫などの家族との不和・離婚

など、上記のような実に多くの深刻な問題が潜んでいるのです。

「本気じゃないんだから、少しくらいは大丈夫」
「不倫なんて、私だけでは無い」
「誘われたんだから仕方が無い」

と事実を都合のいいように解釈し、セックスを続けることを正当化してしまいます。 そしてどんどん「セックス依存」の深みにはまってしまうのです。
「私は大丈夫」「たいしたことない」と自分で思っていても、意外とセックス依存症のパターンに該当する方も多くいらっしゃいます。一度「セックスが自分の心や生活や周辺の人達に悪影響を与えているのでは?」と疑ってみる事も大切です。

他の依存症との違いはどのようなことだろう

性依存症と他の依存症との違い

性依存症と他の依存症との違いはあるのでしょうか。

性依存症は、慢性的な虚しさなどをコントロールできず、性行為という“行為”に依存し、その気持ちを満たそうとすることが特徴です。周囲を巻き込む恐れや自分自身の体を傷つけてしまう恐れがあります。そのため、カウンセリングなどによって、改善を目指していくことが大切です。

パートナーの性依存:性犯罪へと繋がる危険性も

夫婦間の性行為の問題として、望まない性行為を強要されている場合があります。奥さんは嫌なのですが、旦那さんは夫婦間であれば当然だという考えの人も多く、気持ちのすれ違いによって二人の間には溝が出来てしまうこともあります。

性依存症の問題は、夫婦間のコミュニケーションの問題でもあり、本来であれば、お互いの合意の下で行われるものであるのが、一方的なものになっていることや、また一時の性衝動が抑え切れないために、不倫や浮気などの不貞行為に発展し、家庭が壊れてしまう可能性も出てきます。

愛あるセックスは、夫婦双方が合意のもとでお互いに思いやり、夫婦のコミュニケーションとして行われるものですが、それが一方的な場合やセックスレスのような状態では、夫婦の関係性に不和が生じることは大いに考えられます。

また、衝動的で抑えられない性的な考えにより痴漢や盗撮、露出行為など性犯罪につながる場合もあり、社会的信用の喪失や離婚といったことも起こり得ます。依存症が怖いのは、職を失っても家族が崩壊しても、また性犯罪を繰り返してしまうことが非常に多いことです。
そうならないように、日頃よりお互いに問題をきちんと話し合うことなども必要になってくるでしょう。

自分を「良く」思いたいがための性行為?

夫が何かにつまずいたり失敗した時やストレスが溜まった時などに、その吐け口のように扱われてしまうのは妻として大変つらいことです。自分が物のように扱われていることに耐えられないこともあるでしょう。拒むと暴力を振るわれるケースなども多く深刻な問題です。

一時の性行動により、男性が持っている劣等感やコンプレックスが解放されることで、性行為に溺れてしまうケースもあるのですが、性行為のみに頼らず旦那さんの心を満足させるためには、適切なケアなども必要になってきます。

劣等感などが原因であることが多いため、そのコンプレックスを満足させてあげられるような言葉を掛けることも良いですし、「大丈夫だよ」とか、「いつもご苦労様」とか労いの言葉を掛けてあげるのも必要でしょう。
旦那さんの中にあるコンプレックスなどについても目を向けて理解を示してあげることで、暴力的な性行為が収まることもあります。

性依存症は、自己肯定感の低さが原因で起こることも

会社ではいつも競争にさらされて常に誰かと比べられているようなストレス社会の中で生きている方にとっては、性行為が自分自身を満足させるための行為だと考えている人もいます。

しかし、性行為には相手が居ることが前提となるので、その相手をするのが奥さんであったりする訳ですが、奥さんにも意思があるので望まない性行為はつらいものです。もし、旦那さんにその気配が見られるのであれば、夫婦関係をきちんと向き合うために、話し合いを持たなければなりません。

旦那さんはいろいろとストレスを抱えていて、それを発散するすべを見つけ出せない可能性もあります。その中で奥さんに拒否されると余計に意固地になってしまい、夫婦関係に亀裂が入ることにも繋がります。

性依存症に至る背景を、改めて考える

性依存症に至るまでの背景には、

  • 子どもの頃に虐待を受けてきた
  • 家族がアルコールやギャンブル依存など依存症問題を抱えていた
  • 家庭内が常に不協和で、いつ崩壊してもおかしくない状況に置かれていた

ことにより、安心安全な環境で愛情をたっぷり受けられなかったことが考えられます。

上記の経験がある人が必ずしも性依存症になるとは限りませんが、セックスをしている時には「自分は愛されている」「自分を必要としてくれている」と錯覚しやすくなり、性行為にのめり込んでしまうことが多くあります。

また、性的虐待や性犯罪を受けた人は、性に対して強い嫌悪感を抱いている場合が少なくありません。「自分は汚い存在」「自分には価値がない」と捉えていることもあり、まるで自分を傷つけるようにやみくもに性行為に及んでしまうこともあります。

性依存症を「認める」ことも、大切な場合もある

(※このセクションは、主にパートナーの性依存に悩む方に向けた内容ですが、誤解を招かないよう表現を調整しています。)

一生懸命に仕事をしている旦那さんのことを認め、労う姿勢なども必要になってくるでしょう。浮気や不倫などの問題も、夫婦関係の在り方を考える上での一つのきっかけになるかもしれません。性依存症は一種の依存症になりますので、やめようと思ってもなかなかやめられないという特性を持っています。

そういった中で、不倫を責めることや、強制的な性行為を拒むことは難しいことになってきますので、旦那さんの性行為を正常なものにするには夫婦間の関係を見直すことが肝要と考えて、奥さんも一緒に旦那さんの性依存症に立ち向かっていって頂きたいと考えます。

また、社会の中で完璧な夫、父親を演じようとしている場合においても、そのストレスが性依存症に向かわせている場合もあります。どこから見ても完璧であった人が、性犯罪で捕まるケースなども出てきており、無視できない問題になっています。
旦那さんにどこか無理や負荷が掛かり過ぎていないかをしっかりと見つつ、あまり無理をしないように伝えることも必要です。

夫婦のコミュニケーションを、もう一度、大切に

夫婦其々に毎日仕事や家事に忙しくしていると話をする機会が次第に少なくなってきます。それが長期に続けば、自分は伴侶として相手から必要とされているのかなどと疑問を持つようになり、孤独感や疎外感でポッカリ空いた穴を埋めるために、家庭外での性行為に身を任せる可能性が出てきてしまうのも不思議ではありません。

そしてお互い埋められない感情を埋めるために、一時の快楽に溺れてしまい、それを放置しておけば家族が壊れることにもなりかねません。旦那さんの浮気や不倫などの性依存症の兆候を見かけたなら、旦那さんとよく話をして、旦那さんの中にあるストレスや考えなどにも目を向ける必要があるでしょう。

旦那さんだけを責めるのではなく、自分もなにか旦那さんに対してして問題は無かったのか、してあげられることは無かったかと考え、発言や行動することも必要になります。旦那さんに興味を持ち、構ってあげることも必要になるでしょう。

しかし、旦那さんから愛され可愛がられ大切にされている実感が持てなければそれも困難なのは良く理解出来ます。キッパリ離婚する気が無いのであれば、夫婦そろってカウンセリングを受け、「夫婦再生」へ取り組んでみてはいかがしょうか?

あなたはパートナーの、どんなところが好きですか?

奥さんは旦那さんのどんなところが好きでしょうか。どういうところに惹かれて、素敵だなぁと思いますか?そのように思う気持ちなどを旦那さんに伝えるのもいいかもしれません。「こんな優しいところが好きだよ」とか、「お仕事を毎日頑張ってくれてありがとう」とか、相手を認めて敬う発言をするのはどうでしょうか。

家族だから照れくさいと思うこともあるかもしれませんが、頑張っていることを認めることで、相手の気持ちも和らぎ、性依存症などの行為が落ち着いてくることもあります。

性依存症の場合には、自分の中での満たされない自分はダメだという思いが渦巻いており、それを一時忘れる行為として性行為を行ってしまうことが多いので、夫婦関係を見直して、また相手のことを敬い尊敬できる関係にしていくことで、夫婦関係が良くなっていくケースもあります。

夫婦喧嘩の後の「仲直りセックス」は、要注意?

夫婦喧嘩をした後に性行為をすることで仲直りした気持ちになる夫婦などもいますが、性行為による仲直りというのは言葉でどう表現してよいのか分からなくてしている行為ですので、なるべくであれば、言葉できちんと申し訳ないということを表現したほうが良い場合が多いです。

イライラを鎮めるために性行為に及んでしまうのは、性依存症に該当しますので、あまり好ましいことではありません。性行為で気持ちを一時開放するよりも、コミュニケーションを積極的に取ることで、夫婦の信頼感を高めていく方法もあります。

一緒にいる時間が長くなってくれば、お互いに話もしなくなることも出てきますが、そんな時には、間に誰か第三者を挟んでも良いので、話し合いの場を持ち、お互いに考えていることを知るよい機会にしましょう。
名古屋聖心こころセラピーには土日には3~4組はご夫婦で来られ、夫婦の共通認識を深めるための取り組みをしており、危うくなった夫婦関係の修復、改善のために良い結果を出していきます。

パートナーとのかかわり方を振り返る

旦那さんの浮気や不貞行為を見つけると、どうしても相手を責めたくなるものですが、普段の自分たちの関わり方を振り返ることも大切です。例えば、日頃から旦那さんに冷たく接したり、無関心だったりすることはなかったでしょうか。

子どもさんがいる場合には、子どもさんばかりに目が向いて、旦那さんをないがしろにしていることなどは無かったでしょうか。そのような夫婦関係を見直すことも大切になってきます。旦那さんにも興味を持ち、好意をきちんと伝えることは非常に大切です。

また、旦那さんから意に反した性行為を強要されている場合も、それは対等な夫婦関係とは言えないので、きちんと話し合いをもって解決するべき問題です。そこで、その行為が嫌だからと拒絶することで、男性の心が離れてしまうこともありますので、旦那さんの気持ちを受け止められるような自分の精神状態を持つことも大切になるでしょう。

よく話し合って、付き合い始めた時のようなお互いを好きだと思う気持ちなどを再び持つことが出来れば、夫婦関係が改善していく場合も多いです。共依存の状態に陥ることとは違って、旦那さんを一人の男性として敬い、そのストレスなどを解放してあげられるように努めることも必要です。
旦那さんが性依存症であれば自分のためにも、家族のためにも懸命に考え克服に向けて出来ることから実行して行きましょう。

パートナーに、あなたの気持ちを理解してもらうことも大切

奥さんは自分が何を考えて、どのように感じているのかをきちんと伝えることもいいでしょう。旦那さんの性依存症については、旦那さんだけの問題として無視するのではなく、自分も家族として出来ることはないかと考えることもいいでしょう。

性依存症は一種の病気とも言えるので、放置せずカウンセリングなどを受け、自己肯定感と自分を愛する心を高めていき、不幸を招く性依存症から脱却し自分自身の尊厳を持ち、ストレスに負けない精神状態を作ることが必要になってきます。

奥さんは旦那さんを見守り、過度なストレスがあるのを見過ごさないで、夫婦間の問題として受け止めていくことも時には関係修復に必要になってくるでしょう。しかしお互いがそれぞれの主張を一方的に感情任せに話していたのでは平行線もしくは関係悪化が見込まれます。そのような時は、第三者であるカウンセラーを交えて、一度夫婦でカウンセリングを受けることをお勧めします。

性依存症の問題:自己肯定感と向き合う

性的虐待や性行為などを通して、一時の自分の辛さを紛らわすために性行為に及ぶ方もいますが、自分の心の負担や、病気の問題などを考えると身体にとっても精神にとっても望ましいものではありません。

イライラしたり、落ち込んだりという感覚は誰しも持っているものですが、そこは自分自身でしっかり考え、その現状を打破するために努力を重ねることが大切になります。

性依存症の方は自己肯定感が希薄なため自分のことを認められずに、自己嫌悪に悩んでしまう場合には、誰かと肌を重ねることで不安を打ち消すのではなく、他の方法や手段を講じることにより自分の世界を広げることが肝要です。
身体をむやみに相手に委ねなくても、自分は愛される存在なのだということに気づき、自分を大切にすることも必要になってきます。自分自身でその考え方を身に付けることが難しく、一人で悩んで落ち込んでしまう場合には、名古屋聖心こころセラピーへお越し下さい。
しっかりと盤石な自己肯定感を持って頂き、自己を愛し幸福になる精神を自分のものとするよう、カウンセリングを始めコーチングや認知行動療法などを駆使して期待に応えていきます。

性依存症が、他者に利用されてしまう危険性

女性の場合においては、性的な満足を満たそうとする男性に利用されてしまうという危険な一面も持っています。自分は愛されたいがために行っている行為でも、相手はただ自分の欲望を満足させるためだけに、利用している人もいますので、自分をさらに傷つける行為になってしまいます。

性行為で一時の快楽を得るのではなく、つらいことにも耐える時間が必要になるかもしれません。性行為をしている間は、忘れられるかもしれませんが、自己嫌悪感はまた繰り返し襲ってくるものなので、その湧き上がるような自己嫌悪感を改善するために、自分の考え方を変えていく必要があるでしょう。

あなたの体を狙って近づいてくる男性がいることを頭において、それに流されないようにすることも大切です。性行為に一時的にはまり込んでも、根本的な解決にはならないことを、恐らく自分自身が本当は一番よく解っているはずです。一種の癖になっているとも言える性依存症をいち早く解決し本来の自分に戻りましょう

性依存症を、まず「認める」ことから始めよう

性依存症の方に限られることではありませんが、人は失敗したり、何か上手くいかないことが続いたりすれば、落ち込むことは誰しもあることですが、そこで逃げたり避けたりするのではなく、自分の心と向き合い、どのようにつらく感じるのか、ではどうするとよいのか、などをじっくりと考える時間も必要です。

もちろん、自分が悪い訳ではなくその状況に陥っている場合などもありますので、そこで自分を責め自己嫌悪に陥ってしまうのではなく、「ではどうしよう」と方法論を考えなければなりません。一人で思い悩むことが辛い場合には、カウンセラーや専門家などに自分の胸の内を話すことも必要です。

見つめなおす時間が大切 何がつらい? どうしたら楽になれ酢?

こんなことにイライラして、こんなことが辛いということを吐き出しつつ、ではどうするといいのかということを学んでいくことで、心が軽くなることも多いでしょう。つらく悲しい経験は、思い出したくなくても、思い出されてしまう場合もあるかもしれません。
自分の存在が無価値だと思ってしまう場合には、その考え方を変えることも必要になってきます。

性依存症特有の「虚無感」「無価値感」を変えていく

自分の中にある「自分は無価値なのではないか」という感情を失くしていくことが必要になります。そのためにも性行為がなくとも愛情を感じられるような関係を築いていくことで、性依存症から解放されていかなければなりません。愛情の形は人それぞれあっても、自分を傷つけるものではないことに気づくことが必要です。

性行為で自分の劣等感やコンプレックスを一時的に開放することよりも、多少つらいことがあったとしても、それに立ち向かっていく精神力も必要になってくるかもしれません。そのつらさに立ち向かっていくためには自分の考え方を変えていき、自分を価値のある存在だと認められるようになることが、性依存症を克服する第一歩でもあります。
つらい自分の気持ちを性行為などで紛らわさずに、自分の心の中を整理して、どんなことをストレスと感じて、どうすればそれが改善していくのかを考え実践していくことも必要になるでしょう。

性依存症の克服に向けて:私たちにできること

「このままではなかなか幸せになれない気がする」
「我慢したくても寂しさから止められない」
「ストレス発散の為にはそうでもしなければ」

このような不安や葛藤を抱きながら日々を暮らすのはさぞ辛いことでしょう。セックスの悩みは、いくら身近な人でもやはり相談しづらい為に、どうしても一人で悩んでしまう傾向にあります。まずは勇気を出して、周りの人や専門家などに助けを求めることが大切です。

性依存症を克服するポイントとして、性依存症を克服する動機や目的を明確にし、自らが「克服しよう!」とする意思と覚悟を持ち、克服するために必要なスキルを身に付け、心の支えとなる家族や友人、カウンセラーなどの信頼できる人がいることです。

名古屋聖心こころセラピーでは、あなたの現在の状態や感情を認識し、そして認知行動療法などの心理療法により解放させることで、自立した自分を愛することに満ちた心を構築していきます。

性依存症・セックス依存症の心理テスト

参考文献・参考資料

  • 斎藤学(2015)『性嗜癖者のパートナー 彼女たちの回復過程』 誠信書房
  • 榎本稔(2019)『やめられない人々 性依存症者,最後の「駆け込み寺」リポート』 現代書林

この記事の著者

榊原カウンセラーは臨床心理士・キャリアコンサルタント・管理栄養士。日本福祉大学大学院修了(心理学修士)、名古屋学芸大学卒。公立小学校での栄養教諭を経て、現在は心理・教育・栄養の複合的な視点から支援活動を行う。日本心理学会・日本心理臨床学会会員として、心の健康や対人関係に関する情報発信・執筆にも力を注いでいる。

この記事の監修者

群馬県出身。現在は東京都・神奈川県を拠点に、臨床心理士・公認心理師として活動している。
医療機関にて老年期医療の現場に携わり、認知症をはじめとした高齢者の心理的支援や、家族へのサポートに従事。加えて、メンタルクリニックでは幅広い年齢層を対象に、カウンセリングや心理検査業務を行ってきた。
現在は、総合病院およびクリニックでの勤務と並行して、個人カウンセリングルーム「つきのわ」を開設。対面・オンライン・テキスト相談など、利用者のライフスタイルに応じた柔軟な相談スタイルを用い、一人ひとりの心のペースに寄り添った支援を提供している。

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