くすり依存症カウンセリング

薬物依存症とは、精神安定剤、睡眠導入剤、抗うつ剤といった精神科で処方される薬も含め、その薬の使用の可否や、飲む量(摂取量)などを、ご自身の意志でコントロールできなくなってしまう状態を指します。薬を飲み続けないと不安に感じてしまう「くすり依存」も同様です。過度に薬に頼ることなく、根本的な問題解決を目指しましょう。
薬物依存症・くすり依存症とは

薬物依存症・くすり依存症とは、薬を使うかどうか、あるいはどのくらいの量を飲むか、といったことを、ご自身の意志ではコントロールできなくなってしまっている状態を指します。
薬の効果が切れてくると、「あの薬がないと、とても生きていけない…」といった強い感覚にすぐに襲われ、再びその薬を強く求めてしまいます。
そのために、常に頭の中は薬のことでいっぱいになり、薬を手に入れることや、薬を使うことが、生活の中心となってしまう、非常に恐ろしい依存症状です。
周囲の誤解と依存のメカニズム
薬物依存症の方は、周りの人たちから「意志が弱いだけだ」「我慢が足りない」「堪え性がない」などと、誤解されてしまうことが少なくありません。しかし、実際には、薬物を使うことで不安がなくなったり、一時的な幸福感(多幸感)を得たりすると、脳はその感覚をいつまでも忘れることができなくなります。そして、無意識のうちに、再びその心地よい状態になろうとして薬物を求め、その欲求が、その人の行動全体を支配してしまうのです。
薬物依存症に陥りやすいかどうかは、その人の性格の強さや弱さだけで決まるものでは、決してありません。
睡眠導入剤・安定剤・抗うつ剤などへの依存
一般的に「薬物依存症」と聞くと、「覚せい剤」「ヘロイン」「マリファナ(大麻)」「コカイン」といった、違法薬物を思い浮かべる方が多いかもしれません。
処方薬への依存リスク
しかし、私たちのより身近なところでは、心療内科をはじめとする病院で処方される「睡眠薬(睡眠導入剤)」「精神安定剤」「抗うつ剤」「抗不安薬」といった薬でも、依存状態が引き起こされることがある、ということをご存知でしょうか?
実は、このような「精神科の薬(向精神薬)」を服用している方の多くが、ご自身では気づかないうちに、依存状態になっていると言われています。

あなたは大丈夫でしょうか? まずはご自身の現状を客観的に認識するためにも、以下の項目をチェックしてみましょう。
薬物依存症・薬依存度チェック
以下の項目に、あなたはいくつ当てはまりますか?
※ただし、これらの項目はあくまで依存の可能性を示唆するものであり、正確な診断は専門の医療機関での評価が必要です。
- 夜、眠るためには薬が必要だと感じている。
- 薬が常に手元にないと、強い不安を感じる。
- 薬のこと(いつ飲むか、効果はどうか、切れたらどうしようか等)で、時々頭がいっぱいになってしまう。
- 薬物を使うことで、仕事や人間関係に支障が出ている(あるいは、出始めたと感じる)。
- 睡眠薬や鎮痛剤などを手に入れるために、医師に嘘をついたことがある(症状を大げさに言うなど)。
- 複数の病院を同時に受診し、同じような薬や、複数の種類の薬を手に入れたことがある。
- 薬によって、体の不調(だるさ、ふらつき、便秘など)といった悪影響が出ているのに、やめることができない。
- 最近はあまり必要性を感じないが、「万が一のため」という予備の目的で、医師に薬を要求してしまう。
- 薬を服用すると、不安や恐怖が和らぎ、対人関係がうまくいっているように感じる。
- もっと効き目の強い薬が欲しい、あるいは量を増やしてほしい、という思いから、医師に症状を実際よりも大袈裟に伝えたことがある。
もし、これらの項目に複数当てはまるようでしたら、薬への依存度が高まっている可能性があります。
薬物依存症の症状:処方薬への依存
ここでは、特に病院で処方される薬への依存について、具体的な症状を見ていきましょう。

睡眠薬への依存症状
「体は疲れているはずなのに、どうしても眠れない…」
そういった不眠の症状を医師に訴えれば、多くの場合、まず睡眠薬が処方されます。そして、薬を飲み始めて「よく眠れた」という良い結果を一度実感してしまうと、服用していない時には「薬を飲まなければ、きっと眠れない」と思うようになってしまいます。
そして、薬を常用し、体がその薬に慣れてしまう(耐性ができる)と、以前と同じ量では効果が得られなくなり、服用する量を増やさなければ当然眠れなくなってしまいます。
その結果、行き着くところは、体が薬にどっぷりと依存してしまい、「薬物依存」の状態が定着してしまう、ということです。また、「眠れないから」という理由で、ご自身の判断で勝手に薬の量を増やすことは、効果がないばかりか、非常に危険な行為ですので、絶対にやめましょう。
精神安定剤(抗不安薬など)への依存症状
不安を感じると、すぐに薬を服用していませんか?
自分に降りかかってくるストレスを少しでも紛らわせるために、安定剤(抗不安薬など)を服用する方もいらっしゃいますが、ほとんどの人は、薬によって得られる一時的な「安心感」のために、精神科の薬が手放せなくなってしまうようです。
うつ病、パニック障害、様々な恐怖症などで病院にかかられている方は、よほどのことがない限り、まず精神科の薬が医師によって処方されます。
もちろん、薬の種類や、その人との相性にもよりますが、特に抗不安薬(ベンゾジアゼピン系など)は、精神的な依存性が強いと言われています。薬を服用すれば、「今日は薬を飲んでいるから大丈夫だ」と安心することができます。しかし、服用していない日はどうでしょうか? きっと、「今日は薬を飲んでいないから心配だな…」「また、あの嫌な気分に戻ってしまうのではないか…」と、不安になるのは当然の流れです。
このように、実際には薬を服用する必要がない状態であっても、「服用しなければ安心できない」と感じてしまう状態は、薬に対する依存心(精神的依存)が強くなっている証拠だと言えるでしょう。
離脱症状(禁断症状)の苦しみ
薬物の使用がなかなか止められない大きな理由の一つに、「離脱症状(禁断症状)」の存在があります。
耐性と離脱症状のメカニズム
薬物依存症になり、何度も繰り返し薬を使用していると、体がその薬に慣れてしまい(耐性ができる)、以前と同じ量では初期のような効果が得られなくなってきます。そのため、効果を得ようとして、使用する量が増えていってしまいます。
そして、薬の服用を急に中断したり、量を減らしたりすると、強い不安感、イライラ、不眠、発汗、吐き気、頭痛といった、様々な心身の不快な症状が現れ始めます。これが「離脱症状(禁断症状)」です。
症状がひどい場合には、手足の震え、幻聴や幻覚に悩まされたり、物を壊したり、暴れたりする人もいるほど、強烈な苦痛を伴う症状だと言われています。
依存からの脱却を阻む要因
そして、このつらい離脱症状は、使用していた薬物(あるいは似た作用を持つ薬物)を再び使用すると、たちまちピタリと治まってしまうため、その苦しさから逃れるために、また薬物を使用してしまい… という悪循環に陥り、ますます薬物依存から抜け出すことが難しくなってしまうのです。
薬物依存症の原因:なぜ依存してしまうのか?
やめたいのに、やめられない…
そのつらい「依存」の背景には、一体何があるのでしょうか?
虚無感と家庭環境
薬物依存症に陥ってしまう方は、心の奥底に、人生に対する虚無感や空虚感を潜在的に抱えていることが多いと言われています。そして、その背景には、多くの場合、幼少期の家庭環境が大きく影響しています。
育った家庭に何らかの問題(例えば、両親の不仲、DV、虐待、過保護・過干渉など)が存在していたり、親からの愛情が不十分であったりすると、その子どもは慢性的に不安や孤独感を抱え続けることになります。そして、成人してからも、他人を心から信じることができなかったり、自分の感情をうまく表現できなかったりするため、社会生活の中で生きづらさを感じやすくなります。
現実逃避と心の痛み
その結果、精神的なバランスを崩し、安定剤などの抗不安薬や、睡眠導入剤などを慢性的に服用するようになりがちになったり、あるいは、上記の場合とは少し異なりますが、違法ドラッグなどに、「投げやりな気分になった時」や「ほんの軽い好奇心」から、安易に手を出してしまったりするのです。
つまり、依存症の方にとっての薬物は、単なる現実逃避のためだけでなく、心の奥底にある寂しさや、言葉にできない心の痛みを、一時的に忘れるための手段にもなっているのです。
睡眠薬が手放せない…薬物依存症の現実
最近は、眠れない、あるいは不安だ、といった症状で心療内科や精神科を受診すれば、比較的すぐにお薬を処方してくれることが多いようです。そのため、一時的には、症状に悩まされるつらい状態が軽減される場合もあります。
薬への依存と身体への負担
しかし、薬に慣れてくると、だんだん効果を感じにくくなり、薬の量がじわじわと増えていったり、より作用の強い薬に変わっていったり… そして、やがては薬なしではいられなくなる「薬物依存症」の状態に陥ってしまい、肝臓をはじめとする体への負担も増していく、というケースが後を絶ちません。
本来なら、もう必要ないはずの薬を飲まなかったり、薬が手元から無くなりそうになったりすると、相当な不安を感じ、ソワソワ、イライラして、とても落ち着いていられない状態になります。
健康被害も起こりうる薬物依存症
抗不安薬や抗精神病薬などを使うことによって、不安や恐怖感といった症状は、一時的には確かに収まります。しかし、多くの場合、それは根本的な治療にはなっておらず、対症療法に過ぎません。
対症療法と根本治療
「こんなことがつらい」「不安感が消えない」「眠れない」といった症状を訴え続けると、その根本原因を探るのではなく、どんどん薬だけが増やされていく、という場合も少なくないようです。
もちろん、かかりつけの医師によって方針は異なります。中には、カウンセリングなどを通して、患者さん自身の力で改善方向に向かえるようにサポートしてくれる医師もいらっしゃいます。しかし、残念ながら、とにかく薬を出すことを優先する、という医師もいるのが現状です。
薬の限界と心の変化
睡眠薬なども、最近では、脳内で自然に分泌される睡眠ホルモンに近い働きをするなど、従来の睡眠薬とは作用の仕組みが異なり、体への負担が少ないとされる新しいタイプの薬も増えてきています。しかし、長期的に薬を飲み続けることの金銭的な負担や、依存のリスクなどを考えると、やはり薬は対症療法に過ぎず、根本的な解決には繋がっていない場合がほとんどだと考えられます。
薬物という化学物質だけで、人の心(考え方や感じ方)そのものを変えることは、本来できないのです。
薬に頼らず、考え方を変えることで克服を目指しましょう
統合失調症や双極症(躁うつ病)といった、特定の精神疾患の場合には、薬物療法を継続し、症状を安定させることが、治療の根幹となり、それによって寛解(症状が落ち着いた状態)に至るケースも多くあります。
思考の癖と薬物以外の選択肢
しかし、一時的な抑うつ状態や、気分の落ち込みといったレベルであれば、薬物の投与を増やさなくても、ご自身の気持ちの持ち方や考え方(認知)をコントロールすることで、状況が変わっていくことも十分に可能です。
薬物は、あくまでも補助的なものと捉え、一時的に用いるのは有効な場合もありますが、長期的に使用し続けることを考えた場合には、少し立ち止まって考える必要があるかもしれません。
何十年も薬を飲み続けなければならない、というのは、ご本人にとっても、「自分は病気なのだ」という感覚を強めてしまうかもしれません。また、薬によっては、健康診断で肝臓の数値に異常が出たり、便秘になったり、かえって不眠が悪化したり、といった副作用もありますので、注意が必要です。
睡眠薬などに関しても、「それがないと眠れない」という強迫観念のようなものが生まれてしまい、気づけばどんどん薬の量が増えてしまっている、という方もいらっしゃいます。安易に薬を増やすことにも問題はありますが、残念ながら、現状ではそうした処方をしてしまう医師も少なくないようです。
(※当セラピーには、実際にお医者さんご自身も、様々な悩み(必ずしも薬物依存ではありません)を抱えて、常に数名の方がカウンセリングに通っていらっしゃいます。医師も、薬だけで患者さんの考え方を変えたり、悩みを根本的に解決したりできるとは考えておらず、現在の医療の限界と、患者さんとの間で苦悩した結果、薬物療法を選択せざるを得ない、という状況もあるのかもしれません。)
気持ちのコントロールで、薬物依存症からの脱却を目指しましょう
不安に感じたり、恐怖感を感じたり、物事をネガティブに考えてしまったり…。それは、多くの場合、あなた自身の考え方の癖に原因があるのかもしれません。
根本的な解決へ
一時的に薬で症状を抑えるのは有効な場合もあります。しかし、「薬がないと、不安が収まらない」と感じてしまうこと自体が、すでに薬物への精神的な依存が生じている可能性が高いのです。
薬物がなくても、その状況や感情にうまく対処できるようになり、ご自身の気持ちを上手にコントロールできるようになれば、落ち着いた穏やかな生活を送ることは、十分に可能です。不安になるから薬を飲む、という対症療法的なアプローチではなく、不安になる、その根本にあるご自身の考え方(認知)などを、カウンセリングを通して見つめ直し、変えていくことが、真の解決への道となります。
薬で一時的に気を紛らわせるのではなく、根本的な原因から解決していくことが必要です。薬を飲む以外にも、改善できるポイントは必ずあります。薬はあくまでも補助的なもの、と考えて、薬だけに頼らない、充実した日々を取り戻しましょう。
薬物依存克服のためには、あまり思い詰めすぎないことも大切です
抑うつ感や自己否定感に苛まれやすい人は、物事を深く考えすぎてしまう傾向がある人に多いかもしれません。常に考え事をしていたり、自分よりも優れているように見える人と自分を比較して落ち込んだり、「どうして自分は、いつもこうなんだろう…」と、自己否定に至ってしまったり…。
考え方の癖を見直す
もし、あなたがそのような考え方の癖を持っていると感じるなら、それを少し改めて、「自分は自分、他人は他人」という考え方をしてみるのも良いでしょう。
もちろん、中には脳の機能的な問題(器質的な障害)が背景にあって、抑うつ症状などが現れている場合もあります。その場合には、医師の指示に従って、薬を服用し、脳内のホルモンバランスを調整することも、もちろん有効な治療法です。
ただ、もしご自身で「自分には、物事をマイナスに考える癖があるな」と感じている場合には、薬だけに頼るのではなく、ご自身の考え方そのものを変えていく努力も、同時に必要になってきます。
心療内科での短い診察時間(例えば5分程度)だけでは、なかなかプラス思考へと変えていくのは難しい、と感じている場合には、ぜひ一度、聖心こころセラピーにお越しいただいて、考え方を変えていくためのカウンセリングや、心理療法などを試されるのも良い方法です。あなた自身を苦しめている考え方から脱却し、あなたに合った、より楽な思考パターンが定着できれば、結果として、これまでのような悩みに苦しむことも、きっと減っていくはずです。
薬物依存克服のためには、置かれている環境を受け入れることも必要です
時には、あなたが現在置かれている環境が、客観的に見ても非常に過酷な状況である、という場合もあります。普通の人であっても、心が参ってしまうような環境の中で過ごしていれば、「つらいなぁ」と感じてしまうのは、ある意味、仕方のないことです。
辛い気持ちを吐き出す
そんな場合には、まず、そのつらい気持ちなどを、言葉にして外に吐き出し、少しでも気持ちを楽にすることが大切です。無理をしないで、少しでも心が楽になるように、過ごしていきましょう。
あまり「自分が悪いんだ…」と思い詰めずに、「今は、たまたまこういう環境なのだな」と、状況を客観的に受け止める視点も、時には必要です。なかなか自分自身の考え方を、一人で変えるのは難しいものですが、あなたの気持ちは、少しずつ変えていくことができます。聖心こころセラピーで、ご自身の性格や物事の捉え方を、より楽なものへと変えていくお手伝いができれば幸いです。
そして、より穏やかに、楽しく毎日が過ごせるように、一緒に努力していきましょう。あまり、ご自身のせいだと、あるいはご自身が悪いのだと、思い詰めないようにしましょう。あなたの中にある良いところも、きちんと自覚し、もう少し肩の力を抜いて、人生を楽に構えていきましょう。
覚せい剤・麻薬などの違法薬物への依存について
薬物依存症の中でも、覚せい剤や大麻、麻薬といった違法薬物への依存は、最も深刻な問題の一つです。
深刻な影響
身体的な害はもちろんのこと、人からの信用を失い、家族がバラバラになるだけでなく、犯罪や自殺といった悲劇を招いてしまう恐れも、非常に高いからです。
このような違法薬物は、脳内で快感に関わる神経伝達物質であるドーパミンを、強制的に大量に放出させるため、誰でも簡単に、強烈な快感(多幸感)を得ることができます。しかし、一旦薬の効果が切れてしまうと、今度はひどい空虚感や倦怠感、激しい抑うつ気分といった、耐え難い離脱症状に襲われます。ほとんどの薬物依存者は、その苦しみから逃れるために、再び薬物に手を出してしまう、という悪循環を繰り返します。
専門機関への相談を
マリファナ(大麻)・覚醒剤などの非合法薬物関連の断薬や、その後遺症に関するご相談につきましては、大変申し訳ありませんが、カウンセリングの範疇を超えるため、当セラピーではお受けすることができません。これらの問題については、薬物依存症専門の医療機関や、ダルクなどの回復支援施設、保健所、精神保健福祉センターといった専門機関にご相談いただく必要があります。
非合法薬物依存症が進行するパターン
※以下は参考情報として記載します。繰り返しますが、非合法薬物に関するご相談は専門機関へお願いします。
- 好奇心や誘惑、現実逃避などから、薬物を使用する。
- 強烈な快感(多幸感)を得る。
- 脳がその快感を強く記憶し、再び求めるようになる。
- 繰り返し使用するうちに、同じ量では効かなくなり(「耐性」ができる)、使用量が増える。
- 薬が切れると、強い不安やイライラ、身体的な苦痛などの離脱症状(禁断症状)が出る。
- 離脱症状の苦しさから逃れるために、また薬物を使用してしまい、止められなくなる。
- 心身の健康が破壊され、家族関係が崩壊し、犯罪に至るなど、深刻な問題へと発展する。
マリファナ・覚醒剤などの非合法薬物関連の断薬や後遺症などのご相談は、お受けすることはできません。
くすり依存・薬物依存症からの克服に向けて、聖心こころセラピーがお手伝いできること
名古屋聖心こころセラピーには、精神安定剤や抗うつ剤、睡眠導入剤などを長期間服用しているにも関わらず、症状が一向に改善されない、という方が、多くご相談に来られます。
薬物療法だけではないアプローチ
心療内科では、多くの場合、薬を処方することによって症状の軽減を図ろうとします。その結果、目がうつろになったり、頭がぼんやりしたり、体がふらふらしたりと、明らかに薬による副作用(ダメージ)を受けていらっしゃるように見える方も、残念ながら少なくはありません。
私も、この心理カウンセラーという仕事に長く携わっておりますが、薬物療法だけではなかなか改善されない、という場合、その背景には、多くの場合、その方の「物事の捉え方、考え方(認知の歪み)」に、根本的な問題が潜んでいる、と考えています。
根本的な解決を目指して
当セラピーでは、カウンセリング、コーチング、そして認知行動療法やヒプノセラピー(催眠療法)などを通して、薬だけに頼らなくても良いように、「物事の捉え方、考え方」をご自身で修正していく力を身につけていただくことを目指します。そして、その修正された、より楽な考え方が自然に定着するように、プログラムを進めていきます。そうすることで、薬依存・薬物依存症からの真の脱却を達成することを目指します。
薬は、多くの場合、対症療法にしかすぎません。
心の悩みを根本的に解決するためのアプローチに、主眼を置いてみませんか?
参考文献・参考資料
- 渡辺登(2007) 『依存症のすべてがわかる本』 講談社
- 松本俊彦(2016)『薬物依存臨床の焦点』 金剛出版