トラウマカウンセリング

誰しも、心の奥底に何らかの「傷」を抱えているものでしょう。通常、そうした「心の傷」は、時間の経過と共に少しずつ和らぎ、薄らいでいくものです。しかし、ある出来事が「トラウマ」として心に深く刻まれてしまうと、その恐怖体験は何年経っても色褪せることなく、ふとした瞬間に蘇り(残像)、私たちを苦しめ、人生を前に進むことを妨げてしまうことがあります。
トラウマの正式な症状名は「心的外傷」です
トラウマとは、ご自身にとって抱えきれないほどの、身体的または精神的な衝撃(外傷)を受けた出来事に関する、つらい記憶のことです。思い出したくないのに、勝手に思い出されてしまったり、その時の恐怖や苦痛が、まるで今起きているかのように感じられたり(フラッシュバック)、無意識のうちに、そのトラウマ体験と似たような状況を避けるようになったりすることもあります。精神医学的には、トラウマのことを「心的外傷」と呼びます。
トラウマとは「過去の体験によるこころの傷」
いわゆるトラウマとは、「過去のつらい体験によって、心に負った深い傷」ということになります。
最近では、「トラウマ」という言葉が、比較的日常的な、軽い意味合いで使われることも多いようです。しかし、本来、トラウマの典型的な原因となる出来事としては、「虐待」「強姦(性暴力)」「戦争体験」「犯罪被害」「深刻な事故」「火災」といった悲惨な出来事や、あるいは、水害、地震、火山の噴火といった大きな「自然災害」による体験などが挙げられます。
私たちは、日々の生活の中で、様々な刺激や衝撃、ストレスを感じながら生きています。しかし、適度なストレスは、私たちがより良い方向へ向かうための原動力となる場合も多くありますし、ある程度大きなストレスであったとしても、心と体が健康な状態であれば、時間と共に徐々に忘れていったり、うまくやり過ごせるようになったりして、自然と解消されていくことも多いはずです。
対処能力を超える脅威
あまりにも大きなストレスや、衝撃的な出来事に遭遇した場合、ご自身の持つ対処能力では、到底処理しきれなくなってしまう場合があります。人は、自分の力をはるかに超えた脅威(例えば、大規模な震災や天災、あるいは身近な人の突然の不幸など)を目の当たりにすると、自分自身に対して「大きな無力感」や「虚無感」を感じてしまいます。
この感情があまりにも大きすぎ、通常の理性ではとても整理できないようなものであれば、それが「心的外傷(トラウマ)」となり、心の奥深く(潜在意識)に、まるで棲みついてしまうかのように、残り続けてしまうのです。
時間差で現れる症状
このトラウマは、必ずしも事件や災害が起きた直後に形成されるとは限りません。時には、数週間から数年という時間が経過した後に、悪夢やフラッシュバックという形で、突然、過去の記憶が生々しく蘇り、その記憶がトラウマとなってしまう、ということもあります。
日常生活への影響
トラウマとなった出来事が起きてから、たとえかなりの時間や年数が経過したとしても、その影響は心と体に無意識のうちに残り続けているために、日常生活において、特定の場所や状況を無意識に避けるようになったり(回避行動)、災害のニュースなどを見ると、当時の記憶が蘇ってきて(フラッシュバック)、感情が不安定になったり… といった、様々な問題が引き起こされます。
このように、トラウマとなるような出来事が原因で、精神的に様々な不調をきたしてしまう状態、その症状群を「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」と言います。
人は、生きていく上で、無意識のうちに「今のこの状態が、ある程度は続いていくだろう」という、未来への安心感を抱いています。しかし、震災や虐待、戦争といった、日常を根底から覆すような出来事を体験すると、その安心感が打ち砕かれ、常に心が張り詰めたような、過覚醒の状態になってしまうことがあるのです。
トラウマにもいろいろあります:「4つの分類」
トラウマとなった出来事そのものを「外傷体験」、その外傷体験に関するつらい記憶を「外傷記憶」と言います。そして、その外傷体験の種類によって、心的外傷は、大きく以下の4つに分類することができます。

- 事故、怪我、病気などによる「身体的外傷」
- 誹謗中傷、罵倒、脅迫などによる「言語的外傷(精神的虐待)」
- 性的虐待、性暴力などによる「性的外傷」
- 震災、身内の不幸、戦争体験など、上記以外の様々なつらい体験による「その他の外傷」
また、外傷体験といっても、一度だけの大きな出来事(単回性トラウマ)とは限りません。例えば、家庭内での継続的な虐待やネグレクト、学校でのいじめなどが、長期間にわたって繰り返されることで、いくつもの小さな傷が、じわじわと心に深く刻まれていき、成人してから、うつ病や不安症、パーソナリティ症といった、多様な精神症状を引き起こす原因となることが、近年分かってきました。
このような、長期間にわたるトラウマ体験に対しては、「複雑性トラウマ」あるいは「複合性トラウマ」という概念が提唱されています。
人からは見えない、心の傷「トラウマ」
心的外傷は、目に見える体の傷とは違い、「こころの傷」です。ですから、たとえ同じようなつらい出来事を経験したとしても、すべての人が同じように心的外傷を負うわけではありません。その人の元々の性格や、それまでの経験、サポート体制などによって、出来事の受け取り方や、それに対する対処の仕方が違うからです。
理解されにくい苦しみと「二次被害」
ご本人がトラウマによる苦しみを訴えた時に、周りの人から「そんなこと、誰にだってよくあることだよ」「考えすぎじゃない?」「いつまでも引きずっていないで、忘れなさい」といった言葉をかけられ、真剣に受け取ってもらえない、という場合もよくあります。場合によっては、「それは、お前に根性がないからだ!」などと、心ない言葉を言われてしまうこともあるかもしれません。
勇気を出して打ち明けたのに、ご自身のつらい気持ちを否定されてしまう…。これは、被害者にとって、さらなる傷つき体験となります。これを「外傷体験の二次被害」と言います。二次被害は、周りの人々の、心的外傷に対する理解不足から起こるものです。
トラウマは、無意識に追いやられた「記憶」
外傷体験というのは、多くの場合、その時のご自身の心の力では、到底対処しきれなかった出来事です。うまく処理することができなくても、私たちの脳は、自分自身の心を守るために、そのつらい記憶を、無理やり意識の外(無意識)へと追いやろうとします。
無意識下のトラウマとフラッシュバック
そうすることで、外傷体験の記憶は、一時的に意識されなくなりますが、決して消え去ったわけではなく、無意識の中に未解決のまま溜め込まれていきます。そして、その制御できない記憶が、何かのきっかけ(例えば、似たような状況や、関連する物音、匂いなど)で、突然フラッシュバックとして蘇ってきたり、あるいは、特定の出来事に対して、過剰な恐怖反応を引き起こさせたりするのです。
無意識に追いやられた外傷記憶が、震災や事故といった、トラウマの原因が比較的はっきりとしており、ご自身でも自覚しやすいものである場合は、まだ対処しやすいかもしれません。しかし、虐待やいじめなど、原因がはっきりと自覚しにくい、あるいは、その体験自体を認めたくない、といった性質を持つ体験も存在します。その場合、状況は少々複雑になります。
自己責任という誤解
外傷体験が何であったのかを、ご自身で明確に自覚できていないと、無意識に蓄積されたトラウマによって引き起こされる様々な症状(PTSDの症状)に対して、「自分自身に何か問題があるのではないか?」と考えてしまいがちになります。
また、過去のつらい体験を、トラウマとして正しく捉えられていない場合、多くの方は、「あんなつらい体験を招いたのは、自分のせいだ」「自分が悪かったからだ」と思い込んでしまいます。
本来、外傷体験というものは、(たとえ、ご本人にも何らかの落ち度があったとしても)トラウマとなるような出来事を引き起こした相手側(例えば、虐待をした親、いじめた同級生など)に、大きな問題があるのです。
しかし、外傷体験をトラウマとして正しく認識できていないと、ご本人は、トラウマの原因となった相手から離れる必要性を感じず、「何とかして自分の問題点を改善して、相手に受け入れてもらえれば、もうあんなつらい体験をしなくても済むはずだ」と考えてしまいます。そうして、相手に受け入れられようと、さらに様々な本当の感情や記憶を、無意識のうちに心の中に押し込めていきます。
これが悪化すれば、ますます自己嫌悪感を強め、自分自身を責め続けるようになってしまいます。
また、そうして溜め込んできた感情や記憶が、ある日突然、コントロールできない形で噴出し、過激な行動をとってしまったり、あるいは、ご自身が受けたのと同じような仕打ちを、今度は無意識のうちに、ご自身のお子さんや、周りの人に対して行ってしまう、という「負の連鎖」に陥りやすくなってしまうのです。
フラッシュバックはトラウマの代表的な症状のひとつです
トラウマを抱えていると、普段は忘れているつもりでも、何かのきっかけで、突然そのつらい記憶が鮮明に蘇ってきてしまい、非常に嫌な気分になったり、動悸がしたり、冷や汗が出たり、精神的にひどく落ち着かなくなったりすることがあります。
トラウマとの向き合い方
誰にも話すことができず、自分ひとりでその苦しみを抱え込み、じっと我慢している場合もありますし、逆に、そのつらい気持ちを誰かに分かってほしくて、同じ話を何度も繰り返してしまう、ということもあります。
また、そのトラウマとなった出来事が起こった場所や、それに関連する状況などを、無意識のうちに、あるいは意識的に避けるようになることもあります。そして、「また、あんな恐ろしいことが起こるのではないか…」と、常に怯えてしまい、日々の行動が消極的になってしまう可能性もあります。
しかし、トラウマを抱えたままずっと苦しみ続ける必要はありません。トラウマを克服し、毎日を平穏な気持ちで過ごせるように、努力していくことは可能です。
心理療法の中には、専門家のサポートのもとで、トラウマとなった出来事や記憶に、安全な形で少しずつ触れていくことによって、その恐怖を乗り越えていく、という方法もあります(持続エクスポージャー療法など)。
大切な人を亡くした経験が、トラウマに繋がる場合も
人は、ご自身の力が及ばない、どうすることもできないと感じた出来事に直面すると、深い無力感を感じ、元気を失くしてしまうことがあります。
喪失体験とトラウマ
そうしたストレスは、多くの場合、時間の経過とともに少しずつ癒え、改善していくものです。しかし、例えば、大切なご家族やご友人を、事故や病気、自死などで突然亡くすといった、あまりにも大きなショックを受けた場合、なかなか思うように立ち直ることができず、深い悲しみが長く続いてしまうことがあります。
また、ご自身では特に自覚がないのに、理由もなく無力感に苛まれたり、何をしても虚しいと感じたり(虚無感)、といった状態が続く場合もあります。その場合には、過去の喪失体験などがトラウマとなり、現在のあなたが穏やかに過ごすことを、知らず知らずのうちに妨げている、という可能性も考えられます。
悲しみを乗り越えるために
もし、あなたがそのようなつらい気持ちを抱えているのであれば、誰かにその気持ちを聞いてもらうことも、大切なプロセスです。一人で抱え込んでいては、つらい記憶が何度も蘇り、苦しみ続けてしまうこともあります。そうした気持ちを、信頼できる人に話したり、カウンセラーに打ち明けたりして、言葉にして外に吐き出すだけでも、少し気持ちが楽になれることがあります。
何か大きなショックを受ければ、しばらくの間は、誰でもその出来事を思い出しては、嫌な気分になったり、悲しみに暮れたりするものです。しかし、通常であれば、日数が経つにつれて、その感情の波は、だんだんと穏やかになっていき、思い出す頻度も減っていきます。
しかし、もし、いつまで経っても、何度も繰り返しそのつらい体験を追体験しているような感覚に襲われ、苦しい日々が続くようであれば、それはトラウマとなっている可能性があります。カウンセリングなどを通して、そのつらい記憶や感情の整理の仕方や、受け止め方などを整えていくことによって、トラウマから解放され、再び元気に過ごせる日々を取り戻すことは可能です。
不慮の事故が、トラウマとして定着することも
交通事故や、労災事故など、ご本人には全く非がないにも関わらず、突然問題に巻き込まれてしまう、というケースもあります。そのような場合、ご本人は自分を責める必要は全くありません。
自己責任という誤解と二次被害
それでもなお、「あの時、自分がもっと注意していれば…」「自分にも何か落ち度があったのではないか…」と考えてしまったり、あるいは、周りの人から心ない言葉で非難されたりすることで、心の傷がさらに深まっていってしまうこともあります。そして、「もう二度と、あんなつらい思いはしたくない」という気持ちから、様々なことに対して過度に消極的になりすぎてしまう、ということもあります。
もちろん、過去のつらい経験から学び、それが将来の自分の身を守るための、慎重な行動に繋がる、というプラスの側面もあります。しかし、毎日を常に心配しながら、オドオドと怯えながら暮らすのは、とてもつらいことです。そのような時には、信頼できる人に話を聞いてもらったり、カウンセリングなどに出向き、ご自身の心を整理したりするのも良い方法です。
起こってしまった過去の出来事を、変えることはできません。しかし、その出来事をどう受け止め、これから先の未来をどう過ごしていくのか、ということは、あなた自身が決めることができます。それが一番大切なことです。あなたの気持ちが、少しでも穏やかになれるように、カウンセリングでは、そのお手伝いをさせていただきます。
家族からの暴言が「複雑性トラウマ」を引き起こすことも
特に理由もないのに、慢性的に無気力感が続いたり、気分の落ち込みが激しかったりする…。そうしたケースの背景には、ご家族や友人といった、身近で親しい人からの、長期間にわたる悪口や暴言、精神的な攻撃などが原因となって、「複雑性トラウマ」を発症している、という可能性も考えられます。
言葉の暴力による心の傷
悪口や陰口を言われること自体、誰にとってもつらい経験の一つです。しかし、それが単なる助言というレベルを超え、まるでいじめに近いような、不合理で一方的な非難を浴びせられ続けることで、精神的に深く傷つき、トラウマとなってしまうケースなどもあります。
もちろん、親御さんとしては、良かれと思って、お子さんのためを思って、厳しいことを言っている、というケースもあります。しかし、その言葉の選び方や、伝え方によっては、お子さんの心を深く傷つけている可能性もあるのです。
例えば、女の子であれば、容姿やスタイルに関することを繰り返し否定されたり、あるいは、学業のことで、どんなに努力しても、親から全く認めてもらえなかったり…。そういった経験が積み重なると、自己肯定感が育まれず、「自分は何をやってもダメなんだ」というような、抑うつ感を常に抱えて、毎日を過ごしている、という場合があります。
そういった場合には、まず、ご自身をきちんと認めてあげられるように、ご自身の心の持ち方(考え方)を変えていくことが必要になってきます。周りの人からの信頼を得て、毎日を穏やかに過ごしていくために、あなたにとって本当に必要なものは何なのか、一緒に考えていきましょう。
トラウマを「心が弱いからだ」と責めないで
トラウマになるような出来事を経験した場合、同じような状況にあっても、トラウマとして深く傷つく人と、ある程度の期間を経て、自然と回復していく人がいます。
個人差と回復への視点
世間では、トラウマに囚われて苦しんでいる人に対して、「あの人は心が弱いからだ」といった偏見や誤解が、残念ながら存在します。しかし、人によって、物事に対する感じ方や捉え方は、全く違います。生まれ持った気質や、それまでの人生経験も異なります。ですから、同じような状況を経験したとしても、それがトラウマになる場合と、ならない場合があるのは、当然のことなのです。
トラウマになってしまったことを、「精神力が弱いからだ」と、ご自身や他人を責めるのではなく、「このつらい状況から抜け出すためには、どうすれば良いのだろうか?」と、回復への道(脱出口)を考えていくことが大切です。
例えば、事故や災害などがトラウマになっている場合には、「また同じような災害に遭わないためには、どうすれば良いか」と、具体的な備えや対策を考え、自分なりに行動を起こすことも、不安を和らげるためには必要です。
つらい気持ちが続くこともありますが、時には、思い切って外に出て、積極的に何か行動を起こしてみることも、回復へのきっかけとなることがあります。もちろん、無理をする必要は全くありません。もし、心身ともにつらいのであれば、今はゆっくりと休み、エネルギーを蓄えることも、非常に大事なことです。
トラウマを恐れず、正面から向き合ってみる勇気
トラウマは、思い出したくない、できれば触れたくない、心の深い傷でもあります。しかし、トラウマを本当に克服していくためには、まず、「自分のトラウマが、一体どんな出来事によって、どのように形成されたのか」ということを、ご自身でよく知ることも、時には必要になります。
根本原因の特定と対処
トラウマの根本的な原因となっているものを、しっかりと見極め、把握することで、「何が自分を苦しめているのか(問題の本質)」を、客観的に認識(認知)することができます。そして、もしその原因が、現在の身近な環境にある場合には(例えば、虐待的な親との同居など)、それを物理的に避けることも、重要な対処法となります。
両親からの暴言や、蔑みの言葉などがトラウマの原因となっている場合には、思い切って両親と距離を取ることも、必要になってくるでしょう。
ご自身の心を守るために、トラウマの原因となるもの(人や場所、状況など)を、可能な範囲で取り除くことができれば、あなた自身の心の中にも、少しずつ変化が起こってくるはずです。ご自身の中にある、モヤモヤとした整理できない感情を、カウンセリングなどを通して丁寧に整理し、トラウマの原因となった出来事を、過去の出来事として整理することを、一緒に目指しましょう。
トラウマに立ち向かい、自分の「成長」へと繋げる
トラウマは、忘れたい、思い出したくない、と思っていても、どこかでふとした瞬間に思い出されてしまう、非常につらい記憶です。
乗り越える力と未来への糧
そのつらい記憶を、ただ忘れようとするだけでなく、受け入れることが、本当の意味での回復には必要になります。「トラウマになっているから…」と、関連する状況や感情を避け続けていると、かえって自分に対する自信を失い、その状況を避けることで、人生を前に進めることができなくなってしまいます。
時には、勇気を出して、トラウマとなっている出来事や感情に、安全な形で(例えば、カウンセラーのサポートのもとで)立ち向かい、それに自分が打ち勝つことができた、という経験をした時に、初めて見えてくる景色もあります。「あの時は、あんなにつらかったけれど、今回は違うかもしれない」「自分は、あの時とは違うんだ」ということが分かるだけでも、あなたの行動は大きく変わってきます。
「自分にも、こんなことができるんだな」「こんな嬉しいこともあるんだな」といった、ポジティブな新しい経験を積み重ねていくことでも、トラウマによる苦しみは、少しずつ和らいでいくことがあります。つらい経験をしたけれど、それを乗り越え、立ち直ったという経験は、あなたの大きな自信となり、これから先の人生を生きていく上での、かけがえのない糧となるはずです。ですから、ご自身の心と体の状態を見ながら、無理のない範囲で、トラウマと向き合っていくことも、時には大切なのです。
もし、一人で克服することが難しい、と感じる場合には、当セラピーのような専門機関で、心の整理をしながら、トラウマの原因を探っていくことも可能です。聖心こころセラピーの、トラウマ克服のための心理療法やヒプノセラピーなども、ぜひご検討ください。
名古屋でトラウマ・心的外傷のお悩みやご相談は、聖心こころセラピーへどうぞお気軽にお越しください。トラウマ・心的外傷の問題に精通したカウンセラーが、あなたが問題解決に向かえるよう、丁寧にサポートさせていただきます。安心してお気軽にお申し込みください。
心の回復力を育て、トラウマと向き合う力を高めましょう
トラウマによる症状の軽さ・重さに関わらず、トラウマを抱えている場合、それを放置しておくことは、ご本人のためにも決して良いことではありません。時間が経っても、なかなか薄れない記憶だからこそ、「トラウマ」と呼ぶのです。
無意識下のトラウマの可能性
「特に思い当たる原因は分からないけれど、気分がずっと落ち込んでいる」「理由もなく、つらい気持ちが消えない」という方でも、ご自身では気づいていない無意識の中に、トラウマが隠れている可能性も、実は少なくありません。もし、日常生活を送る中で、漠然とした不安感や、何か言いようのない違和感が拭えない、という場合には、一度カウンセリングを受けてみることをお勧めします。

勇気を持って向き合う
トラウマを解消していくためには、まず、ご自身の中に眠っているトラウマが何なのかを、はっきりと認識しなければなりません。忘れ去りたい、と思うほどの、無意識の奥底に追いやってしまいたいほどの、つらい記憶です。ですから、ご自身のトラウマと向き合うのには、大きな勇気がいることと思います。
当セラピーでは、トラウマを解消していくプロセスの中で生じる、つらい気持ちのケアも、細心の注意を払って、しっかりと行います。ですから、どうか安心して、ご自身の気持ちと向き合ってみてください。
潜在意識の深い部分に入り込んでしまった「トラウマ」という、大きなこころの傷に対して、名古屋聖心こころセラピーでは、適切な心理カウンセリングやヒプノセラピー(催眠療法)などを、必要に応じて複合的に組み合わせたセッションを行っています。
経験豊富なカウンセリングセラピストによる、適切なカウンセリングと心理療法によって、慎重に、かつ、確実に、あなたのトラウマ(こころの傷)を癒しながら、症状を和らげ(減少に向かい)、以前のような心穏やかで、楽しい日々に戻っていけるように、全力でサポートさせていただきます。
トラウマを抱えながらの人生は、本当につらいものです。その出来事に対する視点に変化を与え、こころ穏やかな日々を取り戻しましょう。
参考文献・参考資料
- 飛鳥井望(監修)(2007)『PTSDとトラウマのすべてがわかる本』 講談社
- ガーランド C.(著),松木邦裕(監訳)(2011)『トラウマを理解する』 岩崎 学術出版社