■ 自己愛性人格障害「自己愛性パーソナリティ障害」
自己愛性人格障害とはどのようなものなのでしょうか。
とても自己愛をしっかり持っていそうで、なかなか良いんじゃないの? ・・・とも思いがちですが勿論人格障害の名称が付く以上はそんな悠長なものでもありません。
皆さんも最近では「モラハラ」いわゆる「モラルハラスメント」という言葉を耳にしたことがあると思います。
そのイメージは一般的には職場での出来事としての捉え方が今までは一般でした。
会社の上司がその立場や権力を武器に横暴極まりない態度を取る事を「パワハラ」と呼ぶ一方で、部下に対し立場の優位さを武器に尊大な態度を取り、人を小バカにし、蔑み、人の尊厳やプライドを踏みにじり相手の精神を蝕んでいく行為を「モラハラ」と呼んでいます。
最近ではワイドニュースなどで年の差婚で有名なおしどり夫婦と思われていた二人の間に「モラルハラスメント」の問題が浮上し離婚騒動としてお茶の間を賑わせています。
てっきり職場の大きな問題のひとつとして考えられていた「モラハラ」もいよいよ一般的な家庭の問題として取り上げられるようになって来ました。
ではその「モラルハラスメント」について簡単に説明します。
モラルハラスメントとは、相手を批判・否定・非難を繰り返し、相手の自信や尊厳、意欲などを奪ってしまう行為、と言えます。
このページでの本題は「自己愛性人格障害」となります。
自己愛性人格障害とは前述の「モラルハラスメント」を実行する人を指します。
● 自己愛性人格障害を持つ「夫」
● 自己愛性人格障害を持つ「妻」
● 自己愛性人格障害を持つ「恋人」
● 自己愛性人格障害を持つ「上司・先輩・同僚」
● 自己愛性人格障害を持つ「友人」
● 自己愛性人格障害を持つ「親」
● 自己愛性人格障害を持つ「教師・部活のコーチ」
以上、上記記述ように実に様々な関係において、モラルハラスメントを実行する自己愛性人格障害の症状を備えている人が少なからず私達の身近な存在として現れて来ます。
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自己愛性人格障害の特徴
では、その自己愛性人格障害の特徴としてはどんな傾向があるのでしょうか?
● 強い自己顕示欲
● 傲慢であり攻撃性が強い
● 支配的であり人を上か下かの尺度で測る
● 激しい嫉妬心を秘めている
● 聴く耳持たず自己の主張ばかり
● 相手への共感性の欠如
● 些細なことで激昂する
● 相手を強く批判・否定する
● 非常に搾取的であり相手を利用する
自己愛性人格障害には以上のような主だった特徴があります。
しかし、友人・恋人・夫婦の場合は特に、交際の始まりはそんな特徴は微塵にも無かったはずです。(職場の上司の場合などを除く)
むしろよく気が利く、思いやりのある、頼もしい存在だったのではないでしょうか?
友人→親友、恋人→夫婦、などのように密接な繋がりが確定した後に、徐々に、或いは何かをきっかけに一気に「自己愛性人格障害」の面を強く打ち出してきます。
詳しくは後述にある「自己愛生人格障害の標的・ターゲット」や「自己愛性人格障害のアプローチ」をお読み下さい。
自己愛性人格障害の原因
本人は気づいていないことも多いのですが、この自己愛性人格障害の根本には「強烈な劣等感」があり、またその劣等感を認めたくないので過剰な防衛本能が相手に対し攻撃性を現します。
自己の持つ価値観を常に正当化し、相手に対し批判し否定し蔑むことにより、とても脆く弱い自己の価値観や自尊心を守り抜こうとする無意識が起因することがこの「自己愛性人格障害」の原因となります。
この自己愛性人格障害の性質はそもそもどこから身についたものでしょうか?
遺伝子レベル説、脳における疾患、生まれ育った環境、などが主に挙げられていますが実際にはいまだ統一見解には至っていないのが実情です。
私的には「生まれ育った環境」の比重が高いと考えています。
アダルトチルドレン、機能不全家族、などの家庭で育った環境によりその弊害が複合的に絡まった結果がモラハラ(モラルハラスメント)を実行することとなり「自己愛性人格障害」が確定してしまいます。
自己愛性人格障害の標的・ターゲット
自己愛性人格障害を持つ人には、その被害を与える対象者を必ず必要とします。
その対象者、いわゆる被害者とはどんな性質を持つ人なのでしょうか?
● 友人との交友関係が比較的少ない人
● 人間関係に苦手感のあるシャイな人
● 損得勘定を余りせず欲の少ない人
● 自分よりも他人を思いやる人
● 人を善意で捉えるお人好しの人
● 穏やかで平和主義の人
● 余り自信が無く気弱なところのある人
● 自己主張は控え目で相手を尊重する人
● 猜疑心を持たず人に対し誠実な人
● 自己評価が低目の人
● 自分の気持ちを上手く表現出来ない人
これらの人が自己愛性人格障害を持つ人には格好のターゲットとして狙われ接近されます。
自己愛性人格障害のターゲットへのアプローチ
自己愛性人格障害は相手を否定し批判を繰り返し、自信や尊厳を奪う行動を取りますが、もちろん最初からこんな態度で接近してくれば誰でも相手にせず逃げ出します。
自己愛性人格障害を持つその人は、それはそれはとても素敵な善い人としてターゲットの前に登場します。
では、その人はどんな人として現れて来るのでしょうか?
● とても愛想が良く愛嬌もある。
● 饒舌であり話も魅力的で楽しい。
● あなたの悩みや話を聞いてくれ的確なアドバイスをしてくれる。
● あなたへの時間を多く費やしてくれる。
● あなたへの細かい気配りを欠かさない。
● あなたのことに家族以上の誰よりも親身になって考えてくれる。
● あなたの誕生日などの記念日を今までの誰よりも思い出深いものにしてくれる。
● 思いがけないプレゼントをくれたり、サプライズがある。
● こんなに一生懸命になってくれる人はいないとあなたが思うような行動や発言がある。
● あなたが身体の調子を崩した時には家族以上に献身的に対応する。
● あなたにとって理想の母親または父親のようだと思う態度をとる。
● あなたの気持ちを誰よりも解ってくれる。
● あなたをとても理想化し自信を持たせてくれる。
● どんな場合でも常にあなたの味方であり自分の側に立ってくれる。
以上のようなアプローチがあります。あなたの足りないところを全部補ってくれる非常に頼もしい人が現れ、天にも登るような心持ちかもしれませんね。
問題なのは、このような素敵なアプローチには目的があるのです。
「目的は相手を支配するためであり、自分の利益のために相手を利用することのみ。」
自己愛性人格障害を持つ者は、ターゲットに対し誠実な関係の構築を望んではいません。
相手の気持ちを掴み婚姻などの関係が確定した状況から徐々にもしくは一気に豹変し本性を現します。
自己愛性人格障害への対処法
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