カウンセリング相談室 |
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< Contents >
□ 自閉スペクトラム症の特徴を知ろう
□ そもそも「自閉スペクトラム症」とはなんだろう
□ 代表される5つの特徴により定義づけられる
□ 周りの不安や理解不足が二次的な問題になる事も
□ 我が子に心配が募り対応に疲弊する親
□ 人との意思疎通が苦手で相手の立場に立ちづらい
□ アスペルガーと自閉スペクトラム症との違いは?
□ 自閉スペクトラム症の子を持つ親は個性を楽しむ
□ 特性を活かして自分らしさが輝くように
□ それでも対応に疲れた時にはカウンセリングへ
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自閉スペクトラム症(ASD)は心の病ではありません。先天的な要因による疾患であり、対応などで注意するべき点はいくつか出てきますが、それでも、本人が生きやすいように配慮していくことは可能です。
自閉スペクトラム症を「なにかあると直ぐに心を閉ざしてしまう人」「自分の殻に閉じこもっている人」と認識される方も多く見受けられますが、全く違います。自閉スペクトラム症とは、現在は先天性の脳の機能障害と考えられています。
“自閉”という言葉からひきこもりや対人恐怖症などを思い浮かべますが、心の病気ではなく多くの遺伝的な要因が複雑に絡み合って起こるとされており、典型的な自閉スペクトラム症とまでは行かないにしろ軽症の人たちまでも含めると100人に1人いると言われ意外と多くいることになります。
自閉スペクトラム症の人は、目や耳から入ってくる情報を何らかの理由で脳が上手く処理することができないため、その状況に応じた適切な発言や行動をする事ができません。また、自閉スペクトラム症の人にとっては自分の体験を他者と共有したり、相手の立場に立って自分の行動を考えることは非常に困難です。
自閉スペクトラム症といっても症状の現れ方は人それぞれですが、基本的には3才までに症状が現れ、診断されることが多くあります。
そもそも「自閉スペクトラム症」とはなんでしょうか。自閉スペクトラム症は、これまで「自閉症」「広汎性発達障害」「アスペルガー症候群」「高機能自閉症」など様々な分類がされていました。1970年代以降、発達障害として自閉症が注目されるようになると、自閉症の親戚のような症状がいくつか存在することが分かり、発達障害の細分化が進むようになったと考えられています。
しかし、典型的な自閉症であることは少数で、様々な発達障害の症状を持ち合わせていることがほとんどであったため、ひとつの障害として診断することが難しい背景がありました。
そこで、別々の障害で捉えるのではなく、それぞれの特性を連続したひとつの集合体として捉えようとしたのが「自閉スペクトラム症」です。スペクトラムとは「連続している」という意味で、診断名だけに固執するのではなく、一人ひとりの持つ様々な特性を理解し、柔軟にサポートする重要性に注目が集まってきたことが大きく影響しています。
発達障害の症状は、色のグラデーションのように濃淡も重なりも人によって異なります。大枠として自閉スペクトラム症という診断名はありますが、症状の現れ方や困難さの程度は様々で、特性の理解や対応方法などに悩まれてカウンセリングを訪れる方もいます。
社会性の障害
赤ちゃんは「笑う」「泣く」などの表現を日常的に行いますが、このような表現や反応が少なく、周辺は単に「おとなしい赤ちゃん」という印象を持つに留まり気付きにくく、やがて成長して行くにつれ、次第に人と関わりを避け、または逆に積極的に関わり過ぎ、対人関係において適度な相手との距離を保つことが難しくなっていきます。
「目を合わせない」「平気でどこかへ行ってしまう」という幼児に見られる特徴的な通常と思える行動が「人の気持ちが読めない」「他人に対して無関心」などの社会性が欠如した状態へと発展していきます。
コミュニケーションの障害
初期においては、なかなか言葉が話せなかったり、年齢的からみても言葉に遅れが見られることから始まり、話せるようになれば「独り言」を発したりします。
成長し青年期・成人期を迎えても、人から話し掛けられると、同じ言葉をオウム返し(反復語)することや、場面に合った返事が出来ないなどコミュニケーションが思うように上手くとれません。
想像力の障害
通常、人の目線や表情、声色や姿勢などから、その人がどのように感じているのか無意識的に察しようとしますが、自閉スペクトラム症の場合、それが困難です。そのため、「相手が何を考えているか分からない」「その場の空気が読めない」といったことが起こります。
また、他者との会話における皮肉や冗談などを理解することが困難なため、言葉のまま受け取ってしまい、トラブルに発展してしまう事もあります。特に日本語の場合、比喩を用いたり、明確に言い表さない言葉が多く、相手の真意を知ることがとても高度であることも困難さに拍車をかけます。
こだわり行動
特定の物だけに著しい興味を示すことを言います。例えば、くるくる回るものを眺め続けたり、標識や数字などを覚えてしまったりと、周りから見ると意味のないことだとしても、いつまでも飽きることなく続けてしまいます。
また、「物事を常に同じままにしておこうとする欲求が強いため、家具の位置や物事の順番が違っていると、元へ戻そうとする傾向があります。
感覚過敏/鈍麻
感覚の異常が見られることが多くあります。音や匂い、痛みなどの感覚を大脳で上手く処理できず、普通の人と異なった反応を示す場合があります。例えば、味覚や嗅覚が人と極端に違うため偏食になりやすく、特定の音に敏感に反応し、耳をふさいでしまうことも少なくありません。
自閉スペクトラム症は別の様々な病気を併発することがあり、半数以上は知的障害を伴っています。児童期や青年期には注意欠如・多動症(ADHD)、てんかん、学習障害/限局性学習症(SLD)が発症しやすいと言われています。
また、自閉スペクトラム症の子供の約80%から90%が睡眠障害になると言われ、夜寝つきが悪く、数時間おきに目が覚めてしまうため、不健康な生活リズムを作ってしまう傾向があります。
自閉スペクトラム症の子供を持つ親は、「きっと自分の育て方が悪いせいで、子供が障害になってしまった」と自分を責めてしまい、人生そのものを悲観的に捉えてしまう人も多くいます。また、自閉スペクトラム症や発達障害は「目に見えない障害」であるために、養育者は大きな不安や混乱を抱いてしまうに違いありません。
発達障害は決して親の育て方が問題ではなく、子供の生まれ持った特性と言えるでしょう。最近では、発達障害について認知が広がりつつありますが、それでも周囲から理解を得られるかと言われるとまだまだ不十分です。一見普通に見える人が、通常とは異なる関わりや言動をすることに理解が乏しい人がたまにいます。
そのため、夫婦や身内との関係が崩れてしまったり、周りに知られないように子供の障害を必要以上に隠そうとしたり、自分のことを責め続けた結果、親自身が「うつ病」などの精神疾患を伴うことも多くあります。そうなる前に、当セラピーでのカウンセリングで悩みをご相談ください。
自閉スペクトラム症の子は独特な自分の感覚を持っている子が多く、思わぬことに動揺したり、周りの空気を読むことなどが苦手であるために、コミュニケーションを取ることが難しく、そのため疲れてしまうお母さんなども多くいらっしゃいます。
変化に対応することが難しい場合も多く、自分の中でのある一定のルールなどに乗っ取らないと行動が起こせないという場合もあるので、お母さん方もその性質に慣れるまでは結構大変だと思います。
自閉スペクトラム症の子は幼稚園や小学校などでも、お友達と思うように遊べない場合や、子供同士でコミュニケーションを取り遊ぶことなどが出来ない場合もあります。
発達が他の子よりもゆっくりであることに不安や心配が尽きないと思いますが、子供たちの発達の度合いは人それぞれ違いますので、少し他人と違うところがあっても、心配しないでも大丈夫なこともあります。
自閉スペクトラム症であれば、お母さんと話をしていても、この子は世間の子供と比較すると少し違うなぁと思うことがあります。しかし話ができないという訳でもなく、自分の主張などは勿論あるので、そこを上手く理解して受け止めてあげるといいでしょう。
また自閉スペクトラム症の子は人の気持ちを考えることが苦手でもあるので、空気を全く読まない行動を起こしてしまう場合なども頻繁に起き、親御さんとしては友人関係などにハラハラドキドキと心配する部分も多くなると思います。
また、自閉スペクトラム症の場合には、知的障害を伴っている場合も多いですので、学力的な面でも心配になるかも知れませんが、現在では教育機関でも自閉スペクトラム症などの子供達への支援や指導も充実しつつあるようですのでそんなに心配しなくても大丈夫です。
自閉スペクトラム症は3歳以前に特徴が現れることが多いため、1歳半健診や3歳児健診で発見される場合や幼稚園・保育園での生活、就学前健診、学校での生活場面などで気づくことにより、療育(障害のある子どもの発達を促し、自立して生活できるように援助する取り組み)につなげ、生活する術を早くから身に付けられるように支援することなどもメジャーになってきています。
少し前までは診断名としてアスペルガー症候群がありましたが、現在では自閉スペクトラム症に含まれるようになりました。
アスペルガー症候群は、対人関係においてコミュニケーションに困難さが見られ、パターン化した興味や活動という特徴はありますが、言葉の発達や知的の遅れが見られないことが特徴です。そのため、一般的に社会生活を営んでいる人も多くいらっしゃいます。
しかし、個人単独で仕事をし、一人で生活をする分には問題は無いのですが、世の中ではコミュニケーション能力や対応力が必要とされる時が多く、そういった場面で生きづらさを感じる方は多く存在しています。
「少し変わった人」と周囲から思われていても、言葉や知的発達に問題はないため、言葉を交わす程度の言語的なコミュニケーションはできます。また、学力には問題がないことが多いため、大人になるまで分からない方もみえます。
抽象的な指示などが苦手な場合も多く、ざっくりとした指示や要求には固まってしまうというケースもあります。そのため奥様には滅法評判が悪く、「あなたはそんな事も解らないの!?」とどやしつけられてしまいます。
一方で、きちんと理論的に組み立てられていることへの適応力は高いため、そういった仕事を任せると、きちんとこなしてくれるといった一面も持っているのが特徴です。
このように、自閉スペクトラム症と言っても様々な特徴を持っている場合が多く、ご相談内容も様々です。悩みをお聴きするとともに、オーダーメイドの対応・支援方法が必要であると考えます。
いつも自閉スペクトラム症の子に接しているお母さんが最も対応に追われて苦慮されていることをお察しします。
どうしてこの子はこうなんだろう?と思うことも多くあるかと思いますが、それは脳の発達がそうなっているものなので、無理して周りに合わせようとするよりも、個人の成長を見守って、どうして?となった時には、納得のいく説明をできるようにしておくと良いでしょう。
一見気を遣っていない発言も、自閉スペクトラム症であるという事情さえ理解していれば案外受け入れてくれる人も多くいますし、自閉スペクトラム症であることを周囲に人を介して説明する事を心掛けましょう。そうすれば少しネガティブな感情もポジティブな感情へと変化することも出来るはずです。
とは言え現実的には通常の子を持つよりかなり大変なことは事実です。お母さんも一人で悩んでいることは辛いことですので、カウンセリングなどで、自分の心内を話すこともいいでしょう。
お子さんが委縮して話せなくなっていることもありますので、診断に一喜一憂する気持ちもあると思いますが、一歩進んで、そこからどうすれば子供が生活しやすくなるかということを考えて行動できるように努めていきましょう。
普通にできなければならない重圧、周囲からの理解が得られにくく、自分でも受け入れるのが難しい発達障害。「変わった人だね」とよく言われ、様々な葛藤や困難がある中で日々暮らしています。小中学校では15人に約1人、クラスで2人程度は発達障害の傾向がみられるとの調査結果もあります。
「普通」を求められ「普通の人」になれるように頑張り続けますが、理解が得られにくくいじめに発展しやすい傾向があり、自己嫌悪ばかりで塞ぎ込んでしまうこともあります。
苦しんでいる状態を正しく判断してもらえるような専門機関の受診や、行政の支援、同じ特性を持つ人と接することができるデイケアなどを活用し、発達の凹凸があることを知り、無理なく生活できるように考えていきましょう。発達障害への認識は広まりつつありますが、自閉スペクトラム症など、それぞれの特性への理解や支援の整備はまだまだ始まったばかりと言えます。
特別に大掛かりな支援が必要という訳ではなく、周りの配慮や理解があることでも過ごしやすさは大きく違います。自閉スペクトラム症は一部の発達に未熟さがあるものの、いくつになっても成長できます。周囲の理解と支援があることで苦手を抱えたままでも、得意を伸ばし、自分らしく生活することは可能です。人間誰でも得意・不得意はあります。
体格も性格も誰一人として同じ人はいません。自分を抑え込んで苦しむのではなく、家族、恋人、友人、クラスメイト、職場の仲間として関わりを持ち生活する中で、生き生きと生活できるように周囲のサポートを得ながら「自分らしさが輝く」ことができるようにしてきましょう。
普通の子とは少し違う自閉スペクトラム症である我が子への対応に疲れてしまった時には、聖心こころセラピーにお越しいただいて、その胸の内を話していただくことで心労を降ろして頂くことをお勧めします。
それに、ウチの子は自閉スペクトラム症では?と心配になり相談に来られる方も時折お越しになりますが、案外お母さんが必要以上に心配しているだけで、普通の子範疇であるという事も実際にはとても多いですので、「自閉スペクトラム症と言われてしまった」「アスペルガーなのでは?」と心配になる場合には、カウンセラーでも気の許せる友人でも良き相談相手を見つけて、御主人にも協力してもらい子育てのストレスを溜め込まないようにしましょう。
子供が健やかに育つにはどうしたらいいのかを一緒に考えていくお手伝いも聖心こころセラピーでは行っています。
名古屋で発達障害・自閉スペクトラム症の悩みや相談のカウンセリングは聖心こころセラピーへお越しください。発達障害・自閉スペクトラム症に精通するカウンセラーが問題の解決に向かうよう導かせていただきます。安心してお気軽にお申し込みください。
このセルフテストの結果に関してはあくまでも個人の参考程度に留めていただくことをご承知置きください
これぐらいは通常のレベルで問題はありません。誰でも注意力散漫になり凡ミスもあり、誰でも多少のクセはあるものです。特に女性から見れば男の子や夫に対して「なんで?」はつきものです。
少し心配になることはあるかも知れないレベルです。
人間関係が上手く築けない、ひとつのことへのこだわりが強いなど、自閉スペクトラム症の特性は見られるものの、はっきりとは診断されない「グレーゾーン」である可能性も考えられます。
発達障害と明確に診断されないため、症状が軽い、自閉っぽいといった間違った理由により、支援が十分に受けられず苦しんでみえるかもしれません。
まずは悩みの選択画面にある「自閉スペクトラム症」をよくお読みいただき、理解を深めてください。自閉スペクトラム症であってもグレーゾーンであっても、特性が現れるには個人差があり、環境の違いや日によって強弱は異なります。
自閉スペクトラム症であるのか、性格や間違った考え方に伴う行動であるのかなど、もし心配や不安を感じるようであれば最寄の医療機関や教育機関での相談をお勧めします。
自閉スペクトラム症のレベルとしては最寄の教育機関や医療機関での検査が必要と考えられます。この自閉スペクトラム症のテストのパーセンテージのみで悲観的になったり落胆したりなど一喜一憂せず、安易に自己判断や他者判断をなさらずに専門機関で様々なテストなどで診断をされて下さい。
発達障害の可能性が高くなればなるほど、自分で正しい判断をすることが難しくなるため、家族やパートナーなど周りの方が専門機関などに行けるようサポートすることも必要です。親が子に対して心配が過度となりこのテストに過剰に反応している可能性も考えられます。まずは専門機関による診断が大切です。
専門機関での診断の結果、実際にはなんでもなかったといった可能性もあります。その場合は家庭環境や親子関係から影響を受け、間違った考え方やそれに伴う行動が自分を苦しめているかもしれません。
その場合は、エビデンス(根拠あるものにより実証された証拠)に基づいたカウンセリングや心理技法により心の諸問題を解決し回復を目指すことが必要です。
聖心こころセラピーでカウンセリングや認知行動療法などの心理療法を交え、今ある問題や苦痛から早期に開放され、生きやすく心軽やかな生活が送れるよう一緒に目指していきましょう。
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