恋愛依存症カウンセリング

恋愛依存症とは、自分自身の確固たる軸(自己)がなく、相手との別れのつらさを耐えきれずに、それを回避するために、あの手この手で相手にしがみつくような行動をとってしまう状態です。
一つの恋が終わると、すぐに次の恋愛対象を探し求め、一時(いっとき)も一人でいることに耐えられない。そして、仕事、趣味、友人関係など、人生のあらゆる側面において、恋愛対象(恋人)が最優先となってしまう…。それが、恋愛依存症の大きな特徴です。

目次

恋愛依存症では、自分を見失ってしまう

「恋人と離れるのが、怖い…」 それは恋愛依存症のサイン?

恋愛をして、誰かと一緒に過ごす時間は、本来、楽しく、幸せなものであるはずですよね。
しかし、「片時も一緒にいないと、不安で仕方がない…」「仕事と私と、どっちが大切なの!?」と、つい聞きたくなってしまう…。
もし、あなたがそんな気持ちを抱えているなら、それはもしかしたら「恋愛依存症」の可能性もあるかもしれません。

一緒にいないと不安で仕方がない 仕事と私とどっちが大切なの!?

恋愛というものは、私たちの人生を豊かにしてくれる、実に素晴らしいものです。
特に、良い恋をしている時には、見慣れたはずの街の風景も、いつもよりキラキラと輝いて見えたりしますよね。
相手のことを想う、ただそれだけで、気持ちが前向きになり、毎日がとても楽しく感じられ、仕事や趣味にも、俄然やる気が湧いてきたりするものです。

ただし、我を忘れ、恋愛そのものに「依存」しすぎてしまうと、せっかく築き上げてきたはずの安定した関係が、徐々に崩れていってしまいます。
そして、ふと気づいた時には、お互いにとって「つらいだけ」の関係に陥ってしまい、恋愛自体が、大きなストレスとなってしまうのです。

恋愛依存の傾向がある方は、恋愛をしていない時期というのが、ほとんどありません。常に、次の恋愛対象を探し求めます。
恋愛対象となる人がそばにいないと、心の安定を得ることができないのです。

それにも関わらず、いざ恋愛をしたらしたで、相手のことが常に気掛かりで、集中力が散漫になり、他の事が手に着かなくなるのであれば、あなたは「恋愛依存症」の可能性が相当に高いと思われます。

恋愛依存症の方は、「見捨てられるかもしれない」「裏切られたくない」という不安が常にある為、嫉妬深くやがて相手を束縛するようになり、安心感を得るために常に一緒に居ることを強く望み、その結果相手との適度な距離を保つ事が困難になり、恋愛は破錠へと至ります。その後も破滅的な恋愛を幾たびか繰り返してしまう事になります。

恋愛依存症の特徴:あなたはいくつ当てはまりますか?

あなたは、下記のような恋愛パターンに陥ってはいませんか?

  • 必要以上に、相手に尽くしすぎてしまう
  • 気がつけば、いつも相手の機嫌をうかがっている
  • 相手に振り回されるような、つらい恋愛をいつもしてしまう
  • 仕事や自分のことよりも、常に相手のことを最優先させてしまう
  • なぜかいつも、問題を抱えた、いわゆる「ダメな」傾向の強い相手を好きになってしまう
  • 交際を始めてから、自分の趣味やサークル活動の時間が、以前より減っている
  • 相手からのメールやLINEの返信が少しでも遅いと、「嫌われたのでは?」とひどく不安になってしまう
  • 常に二人だけの世界に閉じこもることを望み、友人に会うことが、極端に少なくなっている

もし、2つ当てはまれば、黄色信号。3つ以上なら、赤信号かもしれませんよ。

恋愛依存症の心理テスト

「恋愛依存症」と「健全な恋愛」との違い

あなたは今、心から「楽しい!」と思える恋愛ができていますか?
相手に、尽くしすぎてはいませんか?

健全な恋愛関係にあるカップルは、お互いの良いところ(長所)を引き出し合い、互いに癒し、支え合うことができます。
その結果、感情はより自由になり、それぞれの「自分らしさ」が、より一層際立ってくるものです。

それに対して、「恋愛依存症」の場合には、相手に合わせて、自分の本当の感情や欲求を我慢してしまうため、「楽しい」という感情よりも、「苦しい」「つらい」という感情を、より多く持つ傾向があります。

相手に合わせてしまう行動は、「自分自身に対する、根深い自信のなさ」から来ています。そのために「こんな自分は見捨てられるのではないか」と不安になってしまい、好かれる為に何でもしてしまうのです。彼の為なら嫌いなものでも好きに変わります。

相手がスポーツ好きであればその傾向を急に深めたり、相手の好みのタイプの女性になろうと、ファッションやメイクをガラリと変えたりと、付き合う相手によってライフスタイルが激変する方もいらっしゃいます。

このように相手に合わせる恋愛をしていると、やがて本当の自分が出せなくなり、次第に息苦くなって行きます。しかし、それにも関わらず何故多くの人がこのような辛い恋愛を続けてしまうのでしょうか?

「共依存」と「回避依存」:恋愛依存症カップルの構図

恋愛依存症は、多くの場合、「共依存症」の傾向を持つ人と、「回避依存症」の傾向を持つ人との間で、特定の関係性のパターンが繰り返されることによって成り立っている、と考えられています。
そして、その二つのタイプは、互いに強く惹かれ合い、結果的に不健全な関係性のループ(悪循環)を生み出しているのです。

共依存症 回避依存症

こんなにつらいのに、どうしても別れられない…
それは、まさに、この悪循環にはまっている状態だと言えるでしょう。

共依存症」とは…

自分のことよりも、他人の世話を焼くことに夢中になってしまう人です。他人に必要とされることによってしか、自分の価値を見出すことができない、と感じています。

回避依存症」とは…

相手との親密な関係や、深い愛情表現を、自ら避けてしまう人です。「正しいのは、常に俺(私)だ。間違っているのは、お前の方だ」といったように、常に相手をコントロールし、支配しようとする傾向があります。(本来、男性に多く見られるタイプとされてきましたが、最近では女性にも見受けられるようになりました。)

恋愛依存症と共依存症:繰り返される「負の恋愛サイクル」

恋愛依存症の恋人達は「共依存症」のひとりと「回避依存症」のひとりで成り立っています。共依存症と回避依存症の全くの正反対のタイプが結びつくことで恋愛依存症に陥っており、負の恋愛サイクルにはまっています。

【負の恋愛サイクルの典型的な流れ】

1.出会いと理想化

まず、「共依存症」の人が、相手(回避依存症の人)に対して、「この人こそ、私が待ち望んでいた理想の人だ!」と強く思い込みます。(理想化)そして、次第に相手のこと以外は考えられなくなり、「この人は、本当に私のことを愛してくれているのだろうか…?」という強い不安が、心の中に湧き上がってきます。

2.要求と束縛のエスカレート

「愛されている」という安心感や満足感を得たい一心で、「共依存症」の人は、相手に対して、様々な要求(例:「もっと会ってほしい」「もっと連絡してほしい」など)を、段々とエスカレートさせていきます。相手に頻繁にメールやLINEを送り続けたり、「私のこと好き?」と執拗に聞いてしまったりするのも、相手にもっと愛されたいという欲求から来るものだと言えるでしょう。

3.回避と拒絶

しかし、「共依存症」の人が「回避依存症」の人に多くを要求したとしても、「回避依存症」の人は、そもそも相手との親密な関係を避けたい、と感じているため、当然、相手からの過剰な依存や要求を、非常に煩わしく感じます。そして、まるで手のひらを返したかのように、相手に対して冷たい態度を取り始めたり、連絡を無視したり、距離を置こうとしたりします。(回避・拒絶)

4.否認としがみつき

この段階では、「共依存症」の人は、まだ「きっと彼は(彼女は)、私のことを本当は愛してくれているはずだ」という幻想を抱いています。そのため、相手が要求に応えてくれない、というつらい現実を、なかなか受け入れることができません。そして、「彼は(彼女は)、本当は良い人なんだから、信じよう」などと、自分にとって都合の良い解釈をし、傷つくことを避けようと、現実を正当化してしまいます。(否認)

5.見捨てられ不安とパニック

しかし、幻想が完全に崩れ去り、相手に「見捨てられた」という認識が高まると、「共依存症」の人は、一気に強い不安や恐怖に襲われます。そして、「こんなに、あなたのことを思っているのに!」「どうして、もっと私を愛してくれないの!?」「見捨てられたくない!」と、必死になって相手の心を取り戻そうと、もがき始めます。(しがみつき)

6.さらなる回避と関係の破綻

追い詰められ、支配されてしまうことに強い抵抗感や恐怖心を持つ「回避依存症」の人は、「もう、うんざりだ!」と感じ、「共依存症」の人から、さらに距離を置き、離れていきます。

7.絶望と、次の依存へ…

こうして、関係は破綻し、「共依存症」の人は、急激に、あらゆる苦しみ(孤独感、絶望感、自己否定感など)に襲われることになります。ここで、「このつらい経験を糧にして、自分のために、新しい人生を歩もう」と、前向きな判断が出来れば無論良いのですが、多くの人はありのままの現実を受け入れることが出来ません。
そのため、恋人を取り戻す為に必死となり妄想的な考えに囚われて行き、「○○をしたらきっと戻って来てくれる」「次はわたしが嫌われないようにすれば上手くいく」と考え始めます。何らかの理由で相手が戻ってくると、すべての問題が解決したような感覚になり、また同じサイクルを繰り返すのです。
もしくは、新たな出会いがあれば、「今度こそはいい恋愛をしてみせる」と決断していても、気づかないうちにこのサイクルを繰り返しているということが多いのです。

どうですか? あなたの恋愛は、このようなサイクルに当てはまってはいませんか?

恋愛依存の根本原因:幼少期の「満たされない思い」

恋愛依存になりやすい方の背景には、幼少期に両親から子どもが受けるべき愛情が十分ではなかった家庭環境が大きく影響していると考えます。

パートナーに対する「見捨てられ不安」の感情を辿れば、原点には「親から見捨てられるかも知れない不安」という幼少期の感情が心の奥底にまだひっそりと消化されることなく潜んでいるのです。

そういった幼少期の頃の不安や満たされることのなかった思いが心の中にある為、親から得られなかった愛情を無意識的に恋人や配偶者に転化し求めてしまいます。しかし、当然のことながら恋人や配偶者でもその幼い日の心の穴を埋めることなどは出来ません。

仮に相手からの愛情を感じたとしても、それは一時的である為に、相手が側にいなければ直ぐに不安が襲ってきます。相手に愛情を求める前に、どのような感情が湧いていて、何を求めているのか、一度冷静に自分自身の心に耳を傾けなければいけません。

一人の時間も、充実させていますか?

自分の時間を大切に 自分自身の足でしっかりと立つ

いつも誰かと一緒にいないと不安であり、付き合っている人のことを四六時中行動を把握していたい、常に連絡を取り返事が無いと疑心暗鬼になってしまう。これでは他者によって自分が成り立っている状況であり、恋愛依存症と言えるでしょう。恋愛はとても良いものですが、その恋愛により自分個人の時間が輝いていなければなりません。

「あなた恋をしてるでしょ」「分かりますか?」そんな会話の中には、他人から見ても活き活きしてる状況が見て取れます。

例えばこのように良い恋愛をしている人は個人の時間が輝きます。実際にも自立している人の方が質の高い相手からモテますし、あまりに恋人オンリーになってしまえば恋人からしても重たい人だと思われてしまい疎まれてしまう可能性もあります。まずは、自分の生活をきちんと構築することが必要です。

恋愛に逃げるのではなく、お互いを尊重し合う自立した一人の大人としてのお付き合いが出来るように準備をすることも必要です。最近では、仕事の上でも男女の差というのはドンドン無くなっています。恋愛は人生や生活の一部であり、全てではありません。
自分の時間を有意義に過ごせるように仕事に集中して頑張ることや、趣味を持つなど、日々を楽しく過ごすには、誰かに依存するのではなく、自分自身の足で立って生きていくことが求められます。

「悪い恋人」に、利用されてしまわないために

常に誰かと付き合っていなければとても寂しく一人でいられないという場合には、それを利用しようとする利己的な人に引っ掛かってしまう可能性が多分にあります。この場合には相手をよく見極めて付き合っていないので、自分の寂しい気持ちに付け込み利用しようとする人が出て来ます。

そんな交際の中では恋人は寂しい弱みに付け込んでグイグイ食い込んで行きますが恋愛依存症の方にはそれが嬉しくて堪りません。私にはそんな恋人が必要であり、そんな恋人にも私が必要だ、そんなことを思い始めると次第に共依存の関係へと移行して行き、そうなればもはや健全な男女関係とは言えなくなってしまいます

本来の恋愛というものは自分たちの時間をお互いに大切にしつつも、一緒にいるとお互いを高めあえて安心できる関係が理想です。自分が悪い恋人を選んでしまう原因には自分の心持ちなども大いに関係しています。お付き合いを始める上では、友達や家族などの人間関係を決して切らないようにしましょう。

友人が、「あの人はやめておいた方がいい」との助言を真に受ける必要も無いのですが、かと言って邪険に扱わず真摯な態度で友人の言葉にも冷静に耳を傾けましょう。自分の人生にとってマイナスになるのであれば、その関係はキッパリと断ち切ることも大切です。

寂しがり屋な人は、恋愛依存症に要注意!

もともと性格が寂しがり屋な人は注意が必要です。四六時中恋人のことを考えて頭から離れずいっぱいになっている場合には、恋愛依存症に陥っている可能性が非常に高いと言えます。

相手がいないと自分はどう生きていけば良いのかと考えたり、相手がゲンナリするくらい束縛したり、常識を超えた対応をしないように充分にセルフチェックをし注意する必要があります。また、献身的に尽くすあまりに、相手から舐められた結果、ぞんざいに扱われてしまう場合もあります。

適度に相手を思いやり尽くすことも良いことではありますが、その中に自分の主体性が見えなくなってしまうと、迷子になってしまった子どものようにとても不安で辛くなってしまうでしょう。そんな時には一旦原点に戻り、自分の幸せとは何なのかということを今一度考えてみる必要があります。

寂しがり屋さんが恋愛依存症に陥りやすい原因の大きな一つは、自分自身を愛せてはいないことにあります。常日頃から意識して、自分を愛する心を育むことや恋人のことを考えなくなるほどに何かに没頭することが必要です。
また自分で趣味を持つこともいいですし、目的をもって習い事をすることや、友人関係を活発にすることも大切なことです。恋愛中でも恋人の為ではなく、しっかりとした自分軸で行動するためにも、私って恋愛依存症かな?と思う方は一度セラピーへカウンセリングを受けに来て頂くことをお勧めします。

相手のいない時間も、自分一人で楽しめていますか?

恋愛依存症に陥っている人の特徴は、自分の生活や趣味よりもなによりも恋人が最優先になっている場合が多いです。普通の恋人であればそのような行動をとる人は少し重たく感じて交流を持ちたくないと考えてしまうことも多いでしょう。恋愛依存症の特徴を利用して、搾取しようとする人も世の中には一定数います。

自分の尽くしたいという思いが裏目に出て、恋人に振り回される辛い恋愛になっていないかを十分に考えてみましょう。恋愛は本来であれば、楽しく癒されるものであるはずです。

恋人はいるけれど、相手の都合に振り回されていて全然楽しくないけれど、「でも誰かいないと不安だ」という場合には、恋愛依存症に陥っている自覚を持つことも大切になってきます。相手に合わせてばかりではなく、自分を大切にしましょう
自覚がある方はカウンセリングへお越しになり自立した精神を身につけ、良い人と巡り会えるような思考パターンを自分のものにしましょう。

尽くしすぎが、かえって仇(あだ)となる

恋愛依存症に陥っている人は、相手に尽くし過ぎる傾向があります。尽くすというのは一見素晴らしいようにも見えますが、自立された人からすればそれをうっとおしいと思いますし、自分を持たない人に興味を持つことはないでしょう。

家事なども甲斐甲斐しく行う場合もあるのですが、パートナーも一人の大人ですので、自分のことは自分で出来るようにすることも大切です。尽くす側はあの人には自分がいないとダメなのだと思うことで、自分の存在意義を確かめようとする場合もあるのですが、それでは自分が疲れてしまい、楽しくないということはないでしょうか。

恋愛においては、自立した関係を持ちつつ、それぞれの時間を大切にすることも必要です。パートナーがいると楽しいけれど、一人の時間もそれなりに楽しいくらいの心持でいられるといいでしょう。

恋愛依存症の人は、寂しい幼少期を過ごしてきた?

恋愛依存症になる方の多くは、幼い頃に十分な愛情を得られずに、愛情に対して枯渇感を抱いている場合も多いです。普通の両親であった場合でも、仕事が忙しかったり、本人に寂しがり屋の傾向があったりすれば、恋愛依存に陥ってしまう場合もあります。

親に求めていたような愛情を、恋人にも求めてしまうのですが、恋愛依存症に陥りやすい方が惹かれてしまうのは、あの人はやめておいた方がいいといわれるような人も多く、そのような相手は、人と親密な関係を作ることから逃げている未熟な人であるため、楽しい行動は期待出来ず、恋愛関係がよりつらい状況に陥っていきます。

恋愛依存症のこういった特徴にも気づく必要があります。さみしい気持ちを埋めてくれるのは恋人ではないことを自分でもよく知ることが大切です。相手に依存して、「こんなにあなたのことを思っているのにどうして・・・」と相手を責める度に相手は離れていきます。しかしそれでも離れていかない人はもっと最悪です。
そこで縁がなかったとして諦めることができるといいのですが、自分の悪いところを直すからと相手にすがり付いてしまうこともあり、楽しい恋愛とは程遠くなってしまうのが恋愛依存症です。

恋愛相手といる時に、「自分」がなくなっていませんか?

恋愛依存症になると、全てを恋人の好みに合わせようと努力したりします。その姿は献身的ではあるのですが、それに疲れてしまうことはないでしょうか。

恋愛依存症に陥る人に近づいてくるのは、相手を支配し自分の思い通りにコントロールしようと思っている人も多く、そういった孤独や寂しさを持つ人物像を見抜き近寄って来ます。もしこれを読んで該当すると思われるのであれば別れる選択を持つことも必要です。

一緒にいるけれど、いつも泣いたりわめいたり、精神的に不安定になってしまう場合には、それは健全な恋愛とは言えず、恋人にも利用されているから心の平穏を持つことが出来ません。相手に合わせることも少しは必要なことですが、自分主体で行動できないのは考え物です。

本当に、あなたのことが好きなのであれば、あなたの好きなものに興味を示し、付き合ってくれるのではないでしょうか。自分の好みを押し付けてくる恋人は、あなたのことが好きな訳ではなくただ単に自分の思うようにコントロールしたいだけと言うことにそろそろ気が付いて下さい。
それでも別れる決断がつかないようであれば聖心こころセラピーへカウンセリングを受けに来て下さい。

「寂しい」という感情に、振り回されないために

一つの恋愛に終焉を迎えたなら即座に次の恋愛が始まる。これは恋愛依存症の方の典型的なパターンです。チェーンスモーカーと同様にいつも恋人がいるという場合には、一人になる時間を敢えて取ってみましょう。次の恋愛が始まるまでの期間ユッタリと自分を楽しむ時間や期間が必要です。

趣味を見つけることもいいですし、彼氏彼女という関係性でなく、分け隔てなく多くの人たちと恋愛感情を持たずに付き合いをすることも大切です。誰かに依存して生きるのではなく、自分の力で生きてみるのもいいでしょう。

仕事をし、自立できるように準備をしておくことも大切です。自分でしっかり仕事をすることで、自分に自信がつくこともありますし、社会的にも認められ人間関係も広くなります。

恋人相手によっては蔑まれたり雑に扱われたりすることもあるでしょう。それでも愛を失いたくないためにしがみつき縋り付く生活が果たして楽しいでしょうか。恋愛依存症から脱却し、物質的にも精神的にも自立が必要です。
自分の時間やお金を自分の自由に使うことを誰の干渉も受けない自治権を守ることも必要です。人に惑わされることなく毎日を自由に楽しめるようになりたいとは思いませんか?

楽しくない恋愛は、根本から考え直しましょう

誰かとお付き合いすることは楽しいことでもあるでしょう。しかし、相手をよく選ぶことも大切ですし、自分一人の時間を充実させることも大切です。彼氏以外にも話のできる友人を作ることも必要ですし、家族と話をする時間も設けましょう。

幼い頃に感じていた寂しさを埋め合わせるために、次々に様々な人と付き合ってしまうのであれば、その付き合い方を見直して、一時の寂しさに振り回されるのではなく、本当に自分のことを考えてくれる相手を選ぶことが重要になります。自分のことを考えてくれる相手というのは、強烈なアピールというのは無いかも知れません。

ただ、「一緒にいるといつも毎回のように元気になれる」とか「前向きになれる」という相手を選ぶといいでしょう。あなたのことを蔑ろにしたり、小ばかにしたり、邪険にしたりするような相手はあなたには到底相応しくない相手です。

あなたのその寂しさを埋め合わせようという気持ちのスキを突いてくる男性もいることを忘れないで、少しでもその片鱗が見えたなら勇気を持って別れましょう。決して説得したり同情したりしないで、そのような人とは関わらないように充分注意をしましょう。

「負の恋愛パターン」を自覚することが第一歩

いわゆるダメンズと言われるような人を好きになる傾向がある場合にはその自分の弱点ををしっかり認識し自覚しましょう。自分が頑張って恋人を支えればいいんだ、と思うかも知れませんが、自分がもし失敗したり不安定になったり窮地に立たされた時なども良く考慮して、そんな時にはしっかりとあなたを支えてくれるような頼もしいさを持った恋人を選びましょう。

自分と似通った負の共通が多い人を選ぶのでは無く、自分にないものを持っている人を選ぶことを心掛けましょう。精神の気弱な寂しそうなあなたに言い寄ってくる人はハイエナのような人かも知れません。良い言葉を掛けられたとしてもあなたのことを考えて行動や発言をしているのかよく考えましょう。

厳しいことを言いますが、もう利用価値が無くなり飽きてしまったあなたのことを相手が終わらせたいと思っているのに、すがりつくのは時間がとても勿体無いです。つらい恋愛にはさっさと別れを告げて新しい自分の未来を切り開いていくことが必要です。

名古屋聖心こころセラピーでは恋愛依存症の方の苦しい胸の内なども聞き、ネガティブな考え方を自分軸を持った自立した考え方に変化を促す心理療法なども行っています。自分の恋愛のパターンを把握して、辛い恋愛生活とはおさらばしましょう。

恋愛依存症からの克服:あなたらしい幸せな恋愛へ

恋愛依存症は、最後は相手だけでなく自分をも傷つけてしまうものです。自分をこれ以上苦しめない為にも、もう不幸な恋愛連鎖は止めなければなりません。苦しい恋愛から解放され、幸せな恋愛をしたいと思うのは当然のことですし、誰にでもその権利があります。

克服を目指すにはまず、自分の恋愛パターンや感情を自覚することから始めます。不幸に導く思考回路やネガティブな感情を除去し、自分自身を心から愛することができ、常に自分らしく心が躍動するような考え方を身につけていきましょう。

前章でも触れたように、恋愛依存の改善には「精神的に自立すること」が重要であり、恋愛だけに固執するのではなく、家族や友人関係、仕事、その他趣味の時間など、多様な人間関係や活動に対して、充実感や達成感、満足感を得ることが大切です。

恋愛は人生の最上の喜びのひとつです。一方で、恋愛以外でも自分の心を豊かにできる方法を身につけることは、今後の人生において非常に大切なことと言えます。ドロドロとした恋愛依存から早期に脱却しましょう。その方法は十分に心得ています

恋愛依存症の心理テスト

参考文献・参考資料

  • 伊東明(2015) 『恋愛依存症:苦しい恋から抜け出せない人たち』 実業之日本社
  • 伊福麻希・徳田智代(2008) 青年に対する恋愛依存傾向尺度の再構成と信頼性・妥当性の検討 久留米大学大学院心理学研究科紀要 No.7

この記事の著者

榊原カウンセラーは臨床心理士・キャリアコンサルタント・管理栄養士。日本福祉大学大学院修了(心理学修士)、名古屋学芸大学卒。公立小学校での栄養教諭を経て、現在は心理・教育・栄養の複合的な視点から支援活動を行う。日本心理学会・日本心理臨床学会会員として、心の健康や対人関係に関する情報発信・執筆にも力を注いでいる。

この記事の監修者

群馬県出身。現在は東京都・神奈川県を拠点に、臨床心理士・公認心理師として活動している。
医療機関にて老年期医療の現場に携わり、認知症をはじめとした高齢者の心理的支援や、家族へのサポートに従事。加えて、メンタルクリニックでは幅広い年齢層を対象に、カウンセリングや心理検査業務を行ってきた。
現在は、総合病院およびクリニックでの勤務と並行して、個人カウンセリングルーム「つきのわ」を開設。対面・オンライン・テキスト相談など、利用者のライフスタイルに応じた柔軟な相談スタイルを用い、一人ひとりの心のペースに寄り添った支援を提供している。

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